感想日記

演劇とかの感想を書きなぐってます。ネタバレはしまくってるのでぜひ気をつけてください。

リアル親子キャスティングに完全にやられた!!ってことも書いてある『Le Fils 息子』感想の後半。

2021/09/04

東京芸術劇場 プレイハウス

f:id:monsa_sm:20210905154412p:plain

 

 

 

これの続きです☟

 

monsa-sm.hatenablog.com

 

 

 

 

二コラがすごくて私のド偏見がロストしました

不登校&引きこもり&エトセトラやらかした目線から観た時、二コラのいろいろな感じすごい「あッなんかこれやったことある…(というか今もたまにやらかしてる…)」って思い出しちゃう場面が多々あったのでまあ何が言いたいかというと

 

「ゼレールのやつなら観たいけど若手のジャニーズの人主演なの…??え…??」

 

とか思っててマジすいませんでしたアアアアア!!!と土下座したい気持ちでいっぱいというか。なんかもうほんとに素人のくせに色眼鏡かけて見ててごめんなさいとしか言えない。

これ観にいった翌々日に検察側の証人も傍聴してきたので完全に眼鏡は外れました。考えてみれば基本大舞台で「歌って」「踊れる」んだからそりゃあ上手いよね…しかも岡本圭人さんに至っては留学してたらしいし…というか日本にも海外みたいな学校あればいいのに…。

 

「分からない」を連呼しまくる元々のセリフがそもそも「これ私も親に向かってめちゃくちゃ言ったな…」みたいな感じばっかで、たぶん読んだだけでもなかなかにキツい感じだな、とは思ったんですけど、情緒がジェットコースターな感じとか、それでも周りに気を使ってしまって余計に不安定になる感じとか、大声出したくないのに出しちゃう感じとか、何よりそういう細かい二コラの感情に(こっちが勝手に)共感してしまうぐらい、なんかもう上手かったとしか言えないというか…。

 

うあああああって錯乱しかけて騒いでいる場面とか「あれこれもしかしなくても私の家に監視カメラでも資料映像用についてたかな?」と自意識過剰レベルの妄想抱くくらいすごかったです。

おかげでお腹が痛い。メンタル的なあれで(訳:最高すぎるぜちくしょう!)

 

あと個人的に、泣き叫んでも、わめいても、ちゃんと「何言っているのか」が特に集中しなくても聞き取れたのがものすごくポイント高かったというか…。

もちろんすぐ横にいるパパのピエールの方がその辺は聞きやすいんですが、プレイハウスの2階席で観てこれなら全然気にならないどころかむしろ良い…全然良い…。

最近、普通の時は聞き取れるのに、叫んだりすると途端に何を言っているのか分からなくなる役者さんもちらほら見かける気がなんとなくするので…。単に活舌とか発声の問題じゃない場合もあるから厄介…。

 

とりあえず頭の片隅にうっすらあった偏見はきれいさっぱりロストしたのでLUNGSのチケットも参戦するだけはしてみようかな…。日曜日だよね確か…。まあ無理だろうけど…。

 

ちょっと2次元的かつ全部ホワイトの舞台はずるい!!

感想の前半にも書いたし、フランス版の動画ものっけたんですけど、壁が移動する感じなので、もちろん家具とかはきちんと使えるレベルだし、かなり奥行きもあるんですが、基本シンプルでちょっと平坦な印象の舞台装置でした。

たとえが適切かは微妙なんですが、紙芝居みたいな??

 

しかも床まで全部真っ白全方位レフ版状態

身体の動きとか表情とか超ハッキリ見えます。

でも全員演技は文句のつけようがないほど上手いから問題ないというか、そうじゃなきゃこんなどシンプルなセットにしないだろというか。

 

そして内容的には、最後に超でかい出来事は起きるけど、基本人間と人間のやり取りメインの心理劇。

 

…なんかもうこういうことが全部綺麗に組み合わさって、すごい人物の生の感情が浮き上がって見えました…。

少なくともそういう風に錯覚するレベル、というか…。

2階席で観ているはずなのに、目の前で展開されている感じ…。

 

舞台の、登場人物間で刻一刻と変化するそういう雰囲気が、何にも邪魔されずにダイレクトに観客席まで迫ってくるので、かなりの緊迫した状態で観劇するハメになりました。最高に楽しかったけど内容が内容なので、お腹がいたいです。

 

あと、感想の前半に書いた照明関連のごちゃごちゃから出てくる、どこか「カミサマ」みたいな絶対者を想像させるような感じと、このそれぞれの人物の内面みたいなものが浮き彫りになって観ている側に迫ってくる感じが相まって、どこにでもありそうな家庭で起こった今もどこかで起きているスケールの悲劇が、なんだかギリシア悲劇並の壮大な悲劇と同等のものに感じられたのにびっくりしました。

でもギリシア悲劇も家庭の悲劇といえばそうだし…。

あと物語に関しては「特殊化すればするほど普遍化する」っていう変な法則もあるし…。そういうのもあるかも…。

 

アンヌとソフィアの対象性とピエールの好みについて(真顔)

いやほんと観てて思ったんだけど、アンヌとソフィア真逆すぎない??

マジピエールの好みどうなってんの??

 

と思わず浮かんだふざけた感想はおいておくにしても、アンヌが後ろを向く人なら、ソフィアは前を向く人、ぐらい印象が違ったので、ちょっと面白いな、と思いました。

 

特にアンヌ。なんか若村麻由美さんて、芯まで凛とした役が多い印象を勝手に持っていたのでちょっと珍しいなと思ったり、どっちにしろ黒いドレスとハイヒールとかマジ美しすぎるなと情緒が不安定になったり衣裳さんグッジョブ(サムズアップ)

 

アンヌのセリフのところどころに「昔は違った。昔は良かった」的なのがダイレクトに現れるのもそうだし、特に、ピエールが二コラのことでアンヌの元に訪ねてきたのか?みたいな場面…確か2人でお酒飲んでる場面だったと思うんですが、その時の、アンヌの未練たらたらな感じが、見ていてこっちが悲しくてやりきれなくなる程というか…。

 

なんていうか、お酒飲みながらだからなのか、軽くピエールの肩とか触れるんですよね。自然なんだけど、ちょっとすがるみたいに。

あくまで、ピエールに対する未練、というよりは自分とピエールと二コラが3人でまあ幸せに楽しく暮らしていた昔への未練って感じだったんですけど…。

色気はあるけどそこまでどろっとした性の匂いはあんまりしないという凄まじすぎる演技。最高。

 

そしてピエールはピエールで、ちょっとだけその手を見たと思ったらこっちも自然に身体をずらして離れる、みたいなことしていて。

だからラスト近くでピエール、アンヌ、二コラ3人がニコニコお茶飲んでて、二コラがその時に発する「なんかパパとママがこうして楽しそうなの久しぶりだね!」的なセリフも、「でもこの夫婦、あの時の感じからするともう金輪際修復無理そうだしな…」と思いながら聞けるので、その後の自殺の展開がよりしんどいです。絶対演出の確信犯。

 

こういう細かい、たぶん普通だったら見逃してたなレベルの動作まで、さっきも書いたけど、何にも邪魔されない極限の集中度合いでハッキリ見えるんで、胸の痛みが倍増というか、何があったか知らんけどこんなアンヌ捨てるとかマジピエールの横っ面を張ってやりたいというか、なんかそんな気持ちになりました。

 

ごめんピエール。別に犯罪犯したというわけではないんだけど、確かに二コラが死んだのは6割方あなたのせいなのは確かだと思うよ…。

 

あとアンヌがソフィアばりに前向き「どんなに辛いことがあっても人生は続く」マインドの持ち主。諦観的な前向きさだけど、強い人なのは確か)だったら、二コラのラストも変わっていたかもしれないな、と思ったりもしました。

 

二コラが「もう終わりにしたい」ってギリギリの状態でアンヌにSOSを出したのに、それへのアンヌの答えが「そんなこと言わないで。私を悲しませないで」ですからね…。

 

アンヌがしんどいのも分かるんですが、二コラ的な状態になったことがある人とか結構多いと思うし書くんですけど、もうこんなこと言われちゃうと、「なんかもう自分が生きてうだうだ悩んで相談するだけで大切な人を悲しませて迷惑かけてんのかしら…自分マジダメ人間…死んだ方が良くない…?(「自分はおかしい。ダメだ」がベースとしてあるので、「相手にとって自分が大切な存在である可能性」とかまで頭が回らない、感じがする)」と普通になるので、このセリフも割とアウトな気がしました。

 

にしてもなんでピエールはソフィアに走ったん。タイプがほんとに真逆なんですけど。それとも別のタイプにも行ってみたくなるっていうのはやっぱり人間の欲望としてどっかにあるんですかね…。共通項は美形なとことぐらいだぞマジで…。

 

あと単純にアンヌとソフィアのその後が気になります。特にアンヌに関しては、ラストシーンちょっと前ぐらいから言及されなくなるので…。

 

リアル親子キャストで強制的に虚実が揺れるから死ぬほど面白い

ずるい!!!もうずるいよ!!!!

こんなん面白いに決まってんじゃん!!!心の叫び

 

あと考えてみれば、親子で役者ってだけでも珍しいのに、どっちも名前売れてて、さらに舞台も行けるって(演劇と映画で結構すみ分け感がある日本だと)めちゃくちゃ珍しいんじゃないか??あれよく考えると観られたの奇跡的にラッキーなんじゃね???

 

とにかく言い合いする場面とか、楽しくTV見る場面とか、何故かお尻を振るダンスでテンション爆上がりするふざけた場面とか、殺伐とする場面とか、ほぼ乱闘騒ぎじゃねえかレベルでピエールが二コラに馬乗りになって大喧嘩する場面とか、自殺の場面とか

 

「うわ…すごい真に迫っている…というかそういや実際親子だったわ…え…じゃあ今舞台で起きていることは何…ガチってこと…いやでも喋っているのは『書かれたセリフ』だしやっていることは演技(言い方悪いけど虚)だし…え…???え…???何を見せられているの…??」

 

みたいにプチパニックを引き起こしました。

ごくごくスタンダードな形式の翻訳劇観に行くつもりだったのに、寺山修司の市街劇でもお前観たんか?レベルのこの混乱どうしてくれよう。大変に面白い。

 

逆に親子キャストじゃない(この父子の物語を信じたり没入するためにワンクッション必要な)ごく一般的なキャストの時がどんな感じになるのか気になります。

どこかでの再演に期待しよ…。『母』やるときとか一気に3本まとめてやるとかどう…??6時間ぐらいでしょいけるって…。(むちゃぶり)

 

それにしても、二コラと似た経験していたからか、戯曲、演出、意図的なキャスティングエトセトラに上手く引き込まれたのか知らないけど、ピエールがキレて大声出す時とか自分が言われているみたいな気持ちになって冗談抜きでお腹痛くなったので、「しんどくなるかもしれないか胃薬持ってきてね!」ぐらいはフライヤーに書いてもいいと思う…。

それかクソ高いパンフレットの特典で希望者に胃薬的なあれ配ってもいいよ…??(ダメです)

 

ピエールが二コラのこと真剣に考えているのは痛いぐらいに分かるのは分かるんですが、それが「学校に行け!」「俺だって父親に愛されず、病気の母をヤングケアラーとして支えながら頑張ってやってきたんだからお前も頑張れるはずだ!」「そういう努力をしないのは怠慢だ!」「みんな似たような経験があるんだ(だからお前の今の状態も100%理解したうえで言っているんだ)」ベースなのがほんとにしんどいというか逆に追い詰めまくっているぞ、というか…。

 

「自分の正しさ」基準で来るのがもうあかんでピエール…二コラのメンタル死んじゃう…「あなたが耐えられないこととその人が耐えられないことは違う」ってことを頼むから分かって…あと親子だろうが何だろうが究極には理解し合えない「他人」でしかないことはちゃんと理解して…。というかまずもって二コラの話を「ちゃんと」聞いてあげて…。

 

とエンドレスに辛くなりました。ピエールの迫力がものすごいから余計タチが悪い。すごい。

 

そして繰り返すけどこれを本当の親子でやっている恐ろしさな。もう何を信じていいか分からないというか、舞台で起きていることが本当にしか見えないというか。

 

心の底からやられた。全面降伏です…。

 

「とりあえず生きてくれればそれだけで嬉しいんだ」ってなんで誰も言ってあげないんだろう

っていうほんとにただの感想です。なんで二コラに誰も言ってあげないんだろう。

 

二コラの状態は本人も「分からない」って言うぐらい僕然としているんですけど、「居場所がないから辛い」「生きているのに向いていない」って言っているんだから「そこにあなたがいてくれるだけで私は嬉しい(死んでしまったら悲しい)」「辛いのに頑張って生きていてくれてありがとう。あなたが少しでも楽に生きられる手伝いをしたいって、少なくともピエールとアンヌはそう思っているはずなので、ちゃんと伝えてあげればいいのに…と思った、っていう感じです。

 

アンヌは青字部分だけだしピエールは色々すっ飛ばして緑色のとこだけだし…。

 

まあ客観的に見ているからこそこういう風に思うのであって、実際当事者になってしまうとなかなか頭回らない部分があるんですが…。

てかこういうことに関しては私、とりあえず全肯定で話聞いてくれた自分の親に感謝しかないな…。

 

家族って難しいね…。家族だからこそ難しいのかもしれないけど…。

 

1番印象に残っている会話があるんですが、それがパンフレットに原文で載っていてびっくりしました。

 

Pierre: Tu sais, quand tu te fais du mal, c'est comme si c'était à moi que tu en faisais.
Nicolas: Et toi, quand tu as fait du mal à maman, c'est à moi que tu en as fait

「お前が自分を傷つけるのは、俺を傷つけることと同じことなんだよ」

「パパがママを傷つけたのは僕を傷つけたのと同じなんだよ」的な訳だった気がする。

 

こういう部分があるからこそ、なにか家族間の関係の中で不穏なことが起きると、一気に行くとこまで行ってしまうことがあるのかも…と漠然となんか思いました。

まだ消化しきれていないのであれなんですけど、「大切だけどあくまでも別の人間である」ってことは、たぶん頭にずっと置いておくことが、こういう結末を避けるには大切なんだろうな、と思った…ような気もします…難しいね…。

 

ようやく終わった

あまりに最高過ぎてテンション爆上がりしたので、こんなに長くなっちゃったよ!!

ようやくまとめ終わりました!!!

あと個人的な好みなんですけど、笑いを作れる部分は、もっと爆笑できるレベルで面白おかしい方が好きかな!!

それにもし再演するなら、もっと(体格的にということではなく)如何にもああいう強権的なこと言いそうなマッチョな雰囲気のピエールも見てみたいかも!となりました。

 

とにかく観に行けて良かったです。いいの観ると心が元気になります…。

 

誰もカツラはつけてなかったけど何回観ても楽しめそうな『検察側の証人』※ネタバレ有

2021/09/06

世田谷パブリックシアター

f:id:monsa_sm:20210908104329p:plain

混雑するだろうなと思って早めに行ったら誰もいなくて綺麗に撮れたので満足

 

 

 

ハッピーバースデー!トゥー!!ミー!!!

 

とのことでテンション上げて行ってきました検察側の証人

祖母がプレゼントということで高いチケット代出してくれたよありがとう!!A席でこの値段とは何事!?

 

でもたしか誕生日狙ったというよりは、同じ時期に新国立劇場でやるはずだったイヴォ・ヴァン・ホーヴェ演出ガラスの動物園休演日がこの日だったからこれを突っ込んだ気もするんですが、まあいいや!!

どうせコロナで延期になったし!!辛い!!来年こそ!!

 

あとチケットの転売とかがものすごいことになっているので、さぞ人気公演なんだろうな…!と思って(1階席の男性用トイレが女性用に変わるレベル。『スリル・ミー』じゃあるまいし…と思って行ったらガチだった)覚悟して行ったら開場前からすごかった…。

世田谷パブリックシアターの前にこんなに女性の方ばっかり集まっているの初めて見た気がする…。そして年齢近そうな人がいっぱいいる…すごい…なんか新鮮…。

 

でも人気だからこそなのか、フライヤーを1枚もゲットできないという緊急事態発生。そんなことってあるの?(噂だと初日ですでになかったらしい。真面目にどういうこと?)

 

と色々初めてづくしの観劇でした。

あとアガサ・クリスティの戯曲も初めて読んだ(途中まで読んでから観に行った人)

というか読みながら「あれ…私『ねずみとり』よんでなくない…??あの奇跡のロングラン公演の戯曲読んでなくない…??やばくない…??!!」となったので今度図書館で読みます。思い出して良かった…。

 

どうでもいい前置きはこのぐらいにして、そろそろ感想まとめたいな、と思うんですが、ミステリなのでネタバレ厳禁!!な方は気を付けてくださいというかそっと閉じてくださいというか…。

個人的にはネタバレしても(というかむしろした方が)面白いかも??となるような感じもなくはなかったんですが…。

 

というわけで以下ネタバレ注意です。

 

あと完全にネタバレしたくないけど、でも結末知っているようにも楽しみたい!とかなら「被告人のレナードの妻ローマインの元の職業は何か」についてちょっと注目すると良いかもしれない…と個人的には思います…。

 

 

公式のデザインとか写真とかが謎にカッコ良すぎる

www.kensatsugawa.com

oggi.jp

theatergirl.jp

theatergirl.jp

theatergirl.jp

 

なんかもうわけわからないぐらい公式サイトのデザインとかインタビューの写真含めて謎にカッコいいです。謎に。モノトーン基調に赤の指し色はやばい(好きな組み合わせ)

言葉の応酬をベースに流血に始まり流血に終わるから狙っているとしか思えない。

 

あと2000円という世田谷パブリックシアターという場所で買うにしては割と衝撃の価格のパンフレット含め、写真に関してはカメラマンさんの腕が良すぎるし編集の仕方が最高すぎるとしか言えないです。どうしてこんなに全員カッコよく美しく写っているの元が良いのもあるんだろうけどさすがプロ素敵すぎる(情緒)

 

アガサ・クリスティの作品を小川絵梨子さんの新翻訳でやるのがまず最高に気になったし、さらに演出も小川さんでしかも成河さんが出るから『タージマハルの衛兵』案件…!!と思ったのもあるし、瀬奈じゅんさんは前に現代能楽で観た時に最高だったし、あとこのメンバーで、なにより(プロデュース公演だけど)世田谷パブリックシアターでやるなら大ハズシはしないだろう…、みたいな感覚で自分をなだめて(なんせいつも買っているチケットより軽く3000円ぐらい高い)たんですが、公式サイトの写真見た瞬間に期待値が爆上がりしました。

 

【追記:2021/12/25】

ダイジェストあがってた!!

youtu.be

戯曲がまずすごい

どんでん返しが面白いって聞いてたので、ハヤカワ文庫の翻訳でラスト4~5頁だけ残して読んだんですけど、そのまま頭の中で上演できるぐらいわかりやすくて読みやすい。

 

それと、舞台観終わった後に

 

「これグレタとストロベリー・ブロンドの女性、出番かぶっていないし1人2役でもいいのでは…?」

「…あ、でもそうするとローマインのやつと重なってしまうから、観客としては大混乱するか…」

 

とか外階段の方降りながら思って帰ってきて、今ブログ書きながら戯曲開いたら、ちゃんとクリスティが「そうなっちゃうから気を付けて」って最初に書いてました。

 

最初読んだ時見逃したアホはここです(自主的に挙手)

 

ト書きもかなり細かくて、原作の本でどうなっているのかは確認してないですけど、舞台配置図とかなかったらたぶん、どこで誰がどういうことしてるのか分からなくなるレベルで細かかったです。「机の後ろを通って中央へ行きながら」みたいなト書きとか読んだ時なんか「なんで前じゃダメなんだ…!!!??」となってました。

 

同じぐらいかちょっと前のバーナード・ショーとかもト書き細かい…いやショーの場合はほとんど「うるさい」か…みたいなイメージあるけど、なんなんだろうこのト書きの細かさ…。

 

全体についての感想

f:id:monsa_sm:20210908143048p:plain

ざっくりですが…証言台を中心に上手下手にハッキリ分かれていたというか…
というかそれ以前に文字が汚いね…太い線は周りより高くなっているイメージ…



事務室から法廷への舞台転換が結構大掛かりでびっくりしました。あと転換中の音楽が割とノリが良い。

窓の装置が上がったと思ったら後ろからズズズっと出てきました。迫力が結構あります。

 

あと証言台を中心に、上手と下手で、検察と被告、に分かれていたのが見やすかったです。

戯曲に書いてある図だとちょっと違う感じになっている。

主に下手側のウィルフリッドと上手側のマイアーズがバトルするのが分かりやすいというか。

ただ小瀧望さんのファンの方で下手側に座っちゃうと、もしかしたらちょっとレナードの反応が見にくいかもしれない…。私は演出と翻訳と、あとマイアーズが理詰めで喋り倒すのを見に行ったような節があるから下手側でラッキーだったけど…。

 

それと陪審員席に見立てられている観客席ですけど、1~2階席は陪審員席っぽくて、3階席は傍聴席かな~っていうのが個人的な印象でした。

マイアーズの開口一番のセリフで「陪審員のみなさん!!」って観客席の方を文字通り睨みつけてくるんですが、その後のウィルフリッドも陪審員に語り掛ける時とかも、大体視線のマックス上が2階席ぐらいだな、って体感だったので…。

【2021/09/10追記】

ステージがかなりぎりぎりまで沈下していたので、最前列なんかはほぼステージと高さが一緒でした。マジで劇場全部が法廷です。かっけえ。

 

あれ最前列の人ちょっと怖かったんじゃないかな…。みんなだんだん叫びまくるし、マイアーズとかだんだん、というか最初からものすごい形相だし…。お水飲んで落ち着いて…。

机の上にあってたまに飲んでた。謎のこだわり。久しぶりにオペラグラス持って行ったのでチラッと覗いてみたら、机の上の書類とかなんか細かく書いているし、万年筆でなんかメモる時もちゃんと書いてた。筆記体っぽかったけどそこまで見てる余裕はなかった。

 

あと、途中休憩があるって聞いていたので、一体どこであるんだ??と思っていたら(幕の切れ目で切るのにはちょっと微妙な感じ)ローマインが検察側の証人として出てきたとこでした。なるほど。確かにびっくりする箇所なので「続きはCMのあとで!」みたいな感じにすんなり観られて良かったけど、休憩抜いたら2時間ちょいぐらいなので、演者が大丈夫なら休憩なしで突っ走ってもいいんじゃないかな…とは思ったりもしました。

 

それとラストのローマインのラストのセリフに合わせて、照明がやや暗くなって、一番高い位置にある判事の席の部分が(もちろん閉廷後だから誰も座っていないんだけど)浮かびあがるように照らされたのは、印象的でした。

 

誰もいない判事席に向かって、始まってもいない自分の裁判に関して、決然と自分の有罪を宣言するローマインの「並外れた」強さというか、あるいは狂気というか、なんかそんな感じと一緒に、ローマインのレナードに対する愛が結果としてレナードを殺すことにまで至ってしまった虚しさみたいなものまで表しているように見えたので、ここの演出すごい好きです!!

 

それぞれについて(印象に残った部分だけ)

法廷の場面が顕著なんですが、ほぼ群像劇みたいになっていて、舞台上で誰かが発言したり動いたりすると、それに各々が対応して動いたり喋ったりするので、観どころ満載な感じで観ている方も忙しい!

 

そういう意味で、結末知ってから、「今日はこの登場人物を追っかけてみようかな」って観察するように観るのも面白そうだな、と思いました。

 

私は下手側に座ったので、半分以上ある法廷シーンで、マイアーズが一番観やすかったので、珍しくオペラグラスなんか覗いたりもしてかなり楽しかったです。

 

レナード

活舌良いな…!って言うのが第一印象です。あと声量もかなりあってマイク使ってないよね??と疑うレベル。すごく聞き取りやすかったです。

 

ほんとの結末までは知らずに観たのでレナードがやったのかやってないのか、いまいち分からない状態だったんですが、「あッ…これやってんな」と結構冒頭でなったのが面白かったです。

何でほとんど全員「彼は良い人だからやってない」になるのかがむしろ謎というか。

 

なんていうか…カッとなるというか激高しやすそう??みたいな。

 

冒頭でメイヒューとかウィルフリッドに説明していたらだんだん興奮してきて、たしか家政婦のジャネット・マッケンジーについての説明している時、

 

「あのクソ野r…!(ハッとして落ち着いて)とっても『イジワル』だったんで」

 

みたいな感じの言い方が結構ツボりました。

絶対Fワード言ってたよね、カッとなって人殺しちゃうタイプだよね!みたいな。

 

自分で「人当たりがいい」とか言っちゃう段階で、ややうさんくせえなコイツ、感はあったんですが、弁護士たちとの会話のテンポがかなり速いのに、特に言いよどむこともなくポンポン返していたのも、絶対頭の回転早いねこの人、みたいな感じがあって、怪しさマックスでした。やっぱりやってたかあんた。

 

でも案外こういう人っているな、という印象でした。

「あんな状況じゃ殺すしかなかった!俺も被害者!!」精神というか…。

 

たぶん余程特殊な職業とか精神状態じゃないかぎり、普通の人がはずみで人殺しちゃった時ってこんな感じだよね…となるような感じがしてすごく良かったです。

 

あとお前、あんな美人で、移民差別とか共産圏への差別の中、健気に愛してくれる奥さん貰っといて浮気すんなよほんとに…。

ローマインが出所したら仲良く2人で戦争中に受けたであろう心の傷でも癒しがてら、南の方にハネムーンにでも行ってこいよ…。

せっかく無罪になった上にお金まで手に入ったのに…。フレンチさん(被害者)には申し訳ないけど…。

 

あとはとにかく顔が小さくて背が高い。比率どうなってんの??(語彙力)

 

ローマイン

元の職業女優、っていうのが結構効いてるよね、って印象。

基本どの場面でもかなり自然な印象で、戯曲のイメージそのままな感じでした。

 

特に、第三幕の謎の女との切り替えが最高。声まで変えててびっくり!

顔の判別が結構得意なのもあってか、「あの女の人、ローマインだな」とはなるんですけど、余りにも雰囲気が違うので、ちょっと自信なくなるレベルというか、とにかくすごかったです。

 

第一幕で「ときどき男の人ってほんと馬鹿だと思うことがある」みたいなことを言っているときの、いっそ冷酷なぐらいのクールな感じがあるから、最後の取り乱した様子との落差が激しかったです。すごいしか言えない。

 

あと彼女に対してだけじゃないんですが、観客も一応法廷に参加させられているので、劇中にサラっと出てくる移民への、女性への、あと違う思想への差別関連の話題で、劇の登場人物たちがにやっと笑ってたりするのに「なんとなく巻き込まれた体になっちゃう」のが、絶妙に居心地が悪かったです。

でもこれたぶん演出の確信犯な気がする…。

 

ハイヒールが超似合っていたのは言うまでもないことですよね。

 

ウィルフリッド

「戯曲読んだ時も思ったけどなんかもうポスターに顔出すのマイアーズじゃなくてウィルフリッドじゃない??」って思うぐらい出ずっぱり。セリフも下手したら1番多そうな感じがしました。

 

めちゃくちゃにとんがった特徴がある感じでもなかったんですが、こういう全員が全員立場上の意見とか感情とかをぶつけ合いまくる劇全体を通して、軸みたいに落ちついた人がいるのといないのだと大分印象変わってきそうだな…と思いました。

 

特に次に書くマイアーズとバチバチすることが多いので、対比でより落ち着いた印象に見えたのかもしれないです。それにしてもいい声だった…。渋い…。

 

あとマイアーズもそうなんだけど、人差し指立てるジェスチャーが多かった気がします。向こうだと挙手じゃないのかな…。

 

あ、法服の裾は軽く持ち上げて座ってました。(詳しくは次で)

 

マイアーズ、と比較でウィルフリッドも

レナードがフレンチさんのお手伝いしていることに関して、読んだ戯曲だと「所得税の申告」ぐらいの訳語だったんですが、今回のだと「確定申告」になっていて、私の親が事務職をしていて毎年めんどくさそうにしているので、マイアーズが超クリアな綺麗な発音で声高に「確定申告」って繰り返すのがちょっと地味にツボりました…。

 

あの発音と発声で「確定申告」はなかなに…笑う…。

所得税の申告」と言っていること同じなんですけど…「確定申告」になると急に日本!!感が出た気が、ごくごく個人的にしました(笑)

 

あとマイアーズの、戯曲に書かれている癖で「咳払いし、カツラを整える」っていうのがあってものすごく期待して行ったんですが、さすがにカツラはなかったか…。

カツラ、個人を特定しにくくする、みたいな効果もあるらしいし、こういう劇だとそれはアウトだよね…。

 

代わりになんか、シャツの襟?というか若干タイ?みたいになっているところをちょいちょいと直すみたいなことしてたんですが、それよりも気になったのは、法服の裾。

 

f:id:monsa_sm:20210908164211p:plain

人気公演すぎてフライヤーが1枚ももらえない悲劇が起きたので、
ブログ書く用と兼用でフライヤー「的なもの」を描いたけど似せるのは諦めた。

 

すごく、バサァ…!ってなってたし、下手側の席なので検察側の方がよく見えるからマイアーズがものすごく視界に入るわで、なんかめちゃくちゃこれが印象に残ってます。

そのあとにウィルフリッドを見たらやっぱり裾ちょっと持ち上げてる感じだったので、「やっぱ法服の裾って長いと座りにくいんだ…」となったという超どうでもいい感想。

 

どうでもいいついでに、ウィルフリッドは結構証言台に立っている人に向かって喋る印象も多かったんですが、マイアーズは逆に舞台の縁の結構ギリギリまで出てきて陪審員に向かって「こんだけ証拠揃ってんだぞコイツ絶対有罪だろうが!!」みたいな勢いでのアピールがすごかった。思わず「そうデスネ…」と引き気味に同意したレベル。

 

てな感じでウィルフリッド(落ち着いている、割とベテランそう)とマイアーズ(結構神経質、有能そうだけど若そう)みたいな、同じ土俵でやり合う2人の対比が結構面白かったです。

 

…まあ、マイアーズに関しては、戯曲の登場シーンから、判事に、「マイアーズ君、ちょっと待ってください」って言われているので、大分せっかちというか、自分のペースに乗るとやや突っ走ったり、ペース乱されるの嫌なタイプなんだろうな…感はあったんですが、あそこまで振り切ってくるとは思わなかったです(笑)。

 

セリフ自体は、質問したり資料の説明したりするやつばっかで、感情的な感じが一切ない、ちょっと嫌味な言い回しはあるけど、理路整然としたさっぱりしてる内容なので、あんなに行間に色々やってくるとは思わなかった(笑)

気のせいかもしれないけどなんか舌打ちみたいなのまでしてた気がします(笑)。

あとこれは戯曲の設定どおりだけど、ちょっとポンコツなのがほんとにジワる(笑)。

O型の血液のくだりとか、言い間違いをするとか

 

検察の方に有利な証言聞いているときはうんうん深く頷いていたり、逆にジャネット・マッケンジーさんがやや興奮して検察の方に証言が不利に傾いていった時とか、ローマインの第三幕の証言の時とかはなんとか止めようとして判事に断られてたり、とかなんかとにかく喋っていない時の表現がものすごい情報量でした。

 

…ああそうだあれだ…学校の授業で最前列の席に座って、先生の話うんうん聞きながら、先生が書き間違えるとすぐ指摘する、優等生タイプの微妙にイラつく男子ってこんな感じだった…というかこんな感じ…(どんなたとえ、というか偏見)

 

あと声量がとんでもない…。

演劇観に行ってるくせに何言ってんだと思われるのは分かっているんですが大きな声が割と苦手なので、今回みたいな人々が叫びまくるのは実は時々しんどかったり…面白いから我慢するけど…。

 

それと、個人的なハイライトが、ナードに無罪判決が出て、マイアーズが法廷から出ていく時に、わざわざレナードに近づくシーンでした。

 

なんか3秒ぐらい無言で目だけでレナードのこと探ったあと、ウィルフリッドに向かって「あーあ!!(やっちゃったね!)」とアメリカンに肩すくめそうなテンションで眉毛上げていったので、レナード絶対やってる派としては「ほんとそれな…!」となりつつ、「微妙に腹立つな…」となったという。

とにかく行間で、許される範囲でやりたい放題してたのですごい面白かったです。

 

「ブロンドのことなら知り尽くしているつもりだった」らしい判事さん

多くは語らなくても観た人なら分かるよね。

 

マイアーズが「ストロベリー・ブロンド」の女性とレナードが旅行会社へ行ったことを説明しようとした瞬間に、1番高い席に座っている判事が、「ストロベリー・ブロンドって何?どんなブロンド?」と食いつくのが面白かったです。マイアーズも話の腰を折られたというか、「は?」みたいな反応してて余計ツボったというか。

 

戯曲読んでる時はスルーしてたので、そっかここの判事で抜け感だせるのか…とびっくりしました。面白かったです。

 

ずっとタイピング?してる法廷の書記さん

ちゃんと法廷の進行に「へえ」とか「びっくり」みたいな軽い反応しながらずっとタイピング(だったと思う)してるので単純にすごいと思いました。細かい。

 

検察側の証人とかが座る席に座っている人々

ジャネット・マッケンジーさんとか、ハーン警部とか…。

キャスター付き椅子ごと近くに移動してくるマイアーズと一緒になって、様々に反応していたのでこの席だけマジでずっと見ていられる…。というかもうどこを見たらいいんだ…。

 

グレタ

初っ端無言でかつノリノリでダンスしながら出てくるので、ちょっとかわいかったです。もう少し同僚のカーターとのやり取り眺めていたかった気もする…。衣裳が可愛い。

 

 

途中から諦めました

あとはもう覚えてません!!

とにかく観るべき部分と人が1回で観きるには多すぎる!!何回も観られる方は楽しんでって感じ!!

 

 

なんかまとめみたいなの

「ウソとは目的達成の手段である」ってウィルフリッドがローマインに質問し終わった後に言うセリフだった気がするんですけど、なんか結構ぐっさりくるセリフだな、と思いました。

 

あとこの前たまたま『4』を観ていて、

 

monsa-sm.hatenablog.com

 

その中のFのセリフに

 

だが、裁判所という、一粒の感情の介入すらも許さないようなその場所で、現実には人間達のさまざまな感情が渦巻いていることは間違いがない。

「反省」という言葉は論理でも倫理でもなく、感情だ。それを嘘か真実かを判断するのもまた感情だ。裁いたのは法律ではない、私達の感情だ。 

 

っていうのがあって、あとRのセリフにも

 

贖罪と反省に明け暮れる未決囚のいろいろな姿を見聞きするが、なんとなく、ぼくにはそれが贖罪と反省の素振り、芝居に見えて仕方ないのだ。人は定形に則った外見上の仕草をして見せない限りは、その本質を理解されないのだろうか。

 

とかいう面白いモノローグのオンパレードの劇だったので、なんかこれ今回の検察側の証人にも当てはまることだな、とか思ったりしました。

 

考えてみれば、差別もそうだけど、そもそもの思い込みとか偏見とかが劇中に組み込まれていて(そしてそれをローマインは逆に利用した)(そしてさっきも書いたけど観客も参加させられているので勝手にそういうのに巻き込まれている体なので)「さすがにこんな殺人事件関連じゃないけど、日常でも『この人はこういう人!!』って勝手に決めつけるのは結構やっていることかもな」とも思いました。

 

でも「人は見た目が100%」も肌感覚としては事実としてある感じがするので、人を信用したり疑ったりする線引きって難しいね…。

そしてそういうのを全部嘘の演劇でやっちゃうチャレンジ精神…。

 

【2021/09/10追記】

そして久しぶりに見たスタンディングオベーション…。さすがジャニーズ…。

スタオベしたくても、後ろの人の事とか、あといつもどでかいリュックを抱っこ状態(落下防止)で観ているので簡単に立てないので気持ちだけ…。

 

とりあえず『ねずみとり』でも借りてきて読もうと思います。早急に。

あと仮チラシおいてあった『ダウト』もタージマハル案件なので絶対観に行きます。

今から楽しみすぎるけど最近ちょっと体調がヤバい。気をつける。

舞台美術全般、特に照明が最高!ってことしか書いてない『Le Fils 息子』感想の前半。

2021/09/04

東京芸術劇場 プレイハウス

f:id:monsa_sm:20210905154412p:plain

ジャニーズ事務所の人が主演だから人ごみヤバいかと思って
早めに(開場30分前)撮りに行ったら空いてて綺麗に撮れたので満足

 

【2021/09/10追記】

後半書きました。吐き出せてスッキリしました。

 

monsa-sm.hatenablog.com

 

 

 

観に行った理由はたぶん書かなくても分かるかと思います。察して☟

monsa-sm.hatenablog.com

 

 

『Le Père 父』の日本公演は、そもそも情報キャッチするのが今よりもさらに下手で観に行けなかったので若村麻由美さんで出たのに!!悔しい!!)、今回は行けて超嬉しいです!!

あとジャニーズ主演だから客席どんなことになってるのかとおびえながら行ったら意外と空いてた、という。

しかも2階席のど真ん中。周りに人ゼロ状態。観やすすぎる。いいのかこんな良席に私なんかが座って。

 

あと全然関係ないんですが、芸劇でなんか平家物語的なの(たぶん那須与一のくだり)の演奏してました。

早く着きすぎて暇を極めていたので、タダでこんな演奏が聴けてしまったのはラッキーとしか言いようがない。

f:id:monsa_sm:20210905155751p:plain

 

それと『THE BEE』のキャスト発表日が明日、私の誕生日だそうで、「これは余計観に行くしかない…!!」と謎に闘志を燃やしていました。

NODA・MAPってさ…キャスト…だいたいめっちゃ豪華でチケット取りづらいよね…??頑張る…。

 

すごくどうでもいいね。明日はたぶん(ただいま9月5日)、今回の舞台とはケタ違いのレベルでファンばっかりであろう検察側の証人観てくるので、とっとと感想まとめます…。

世田パブの1階席の男性用トイレが女性用に変わるレベルってマジですか…??

そんなの女性客99%の『スリル・ミー』ぐらいかと思ってたよ…??

 

あと一応書いておいた方が良いかと思ったので改めて書きます。

 

ここから下はネタバレしかしてないです!

 

内容はわりと真面目に書いているつもりなんですが、文体がこういうふざけた文体で書いているので、今回の重い内容的にアウトだな、って方は読まない方がいいと思います!

 

 

 

 

 

 

マジで気を付けてね(目次からネタバレしてるから)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

公式サイトとか写真乗ってるサイト

www.lefils-theatre.jp

 

☝あらすじとかも載ってます。

 

身も蓋もない書き方してしまうと、両親の離婚が引き金原因ではない。原因は本人にも「分からない」になって精神のバランスを崩してしまった17歳の二コラ岡本圭人に対して、周りの人が彼の状況を何とかしてあげようと頑張り、本人もそのことは感じているしなんなら感謝もしているし、さらに二コラはSOSもきちんと発することができるのに、なぜか全てが上手くかみ合わなくて、自殺しちゃう話です。

 

f:id:monsa_sm:20210905223946p:plain

【追記】てか普通にあらすじ貰ってたんだったわ。ってハッキリ書いてるね



あとは舞台の様子が分かる写真とか。

natalie.mu

lp.p.pia.jp

spice.eplus.jp

 

それと、幅はプレイハウスの方が超広いし、照明の綺麗さも段違いに素敵だったんですが、舞台装置そのものはフランス公演の時と同じ感じみたいです。

二コラが「僕が赤ちゃん見てるよ?」と言い、二コラの精神状態に不安しかないソフィアが断る場面だと思う。何故ここでこんなに笑いが起きているのかは純粋に気になる。

日本版だと舞台上のみならず、観客席のほうまで空気が凍り付いたレベルでヤバい雰囲気になりました。私はヒリヒリした日本版の雰囲気好きです!

youtu.be

 

ちなみにパンフレットは2200円でした。

「高すぎない…!?」と思ってたんですが、観劇後に感激しまくって気がついたらパンフレットが私の手元に…!?!そんなバカな…!!

f:id:monsa_sm:20210905162114p:plain

もはやパンフレットというより絵本並みのがっつりハードカバー

 

精神科医の方の考察とか、日仏でニコラの父ピエールを演じた2人の対談とかあって、かなり充実した内容だったので、まあ妥当な値段か…と納得させました。お財布君を。

 

岡本健一さん、岡本圭人さんのファンの方は買いだと思います。

 

全体の半分ぐらい2人の写真集みたいになってるよ!

 

これだけだとお財布君がキレたかもしれないけど、すげえロングインタビューとか、とにかく内容充実しまくりなので、買える方は買ったほうがいいよ!

 

【追記:2021/12/25】

ダイジェストきた!

youtu.be

 

舞台美術、というかたぶん主に照明にやられた

開場して客席に入ったらまず、2階席どセンターという、全てが楽に見渡せる席の良さに驚いたんですが、幕が下りているのにもちょっとびっくりしました。

最近だと、開場と同時に「なにかしら始まっている」舞台が多いので、ちょっと珍しいな、と思ったというか。

 

これ見て「第四の壁…?」「もしかしたらかなり写実的な、それこそ映画みたいなセットでやるのかな…」とちょっとガッカリしていたんですが(映画撮れるレベルで作りこまれたセット見るとそれだけで「じゃあ映画撮った方が良くない?」となるひねくれ具合)全然杞憂でした!

 

完全に暗転して幕が上がったと思ったら

f:id:monsa_sm:20210905163814p:plain

舞台全体もっと、かなり暗いし、そもそも黄色じゃなくてオフホワイトっぽい照明だけど
それは私の画力の問題なので許してください…シルエットがとにかく印象的…

 

ええええなにこれめっちゃ綺麗!!!!!

 

そんでもって、舞台装置が目の前で完成されていくんですよね…。

しかも場面がかわるごとに毎回、ほとんど暗転みたいになって、窓から差し込む光だけが印象的に舞台に落ちる中、その光を遮ったりしながら本棚とかついた壁が移動するのでマジで光の動きが美しい…

f:id:monsa_sm:20210905164123p:plain

f:id:monsa_sm:20210905165748p:plain

雑な絵で伝わるか怪しいところなんですがそこはおいておくとして、単に照明が綺麗なだけならそれだけなんですけど、この窓から差し込む照明が、がっつり物語の軸の部分を支えているから素晴らしすぎるんですよ…!!

余りに的確な表現で、半分過ぎたあたりから窓からの光でおおよその状況把握できそうなレベルだった。

 

なんていうか、まず、二コラはリスカ(とはセリフでは明言されないけど)のような自傷行為はしているけど、それは「苦しみを流す」ためであって、

 

(「人生は闘いなんだよ」という父ピエールのセリフを受けて)僕はもう闘いたくない」

「人生が重すぎる」

「何かを変えたいとは思っているよ、でもどうすればいいか分からなくて」

「生きるのに向いていない気がする!」

 

と、他人にきちんと話すことができているので、決して、ハイじゃあ今すぐ死ぬねバイバイ!ってわけじゃないんだな、と。

 

「居場所がない」と悩む二コラの様子からも、観ている側としては「居場所さえあれば、何かが変われば、彼の事態は好転するかもしれない」と常に思わせられるわけで、そういう、思わずにはいられない希望みたいなものをまずこの照明()が表現している…と思うんですよね…。

そしてこれは、観客が思うのと同様に、二コラを気遣う周りの大人が思う希望でもある(もしかしたらニコラ自身も思っているのかもしれない)んで、どの場面にも、それこそピエールと彼の再婚相手のソフィアだけの場面でも、絶対にこの光差し込んでいるのが見えるという…。

場面の終わりに、その場面に出ている登場人物たち(の心情)が強調されるように、人物たちに当たっている以外の照明がかなり暗くなったりするみたいな演出もあって、厳密に常時ってわけではないんですが、少なくとも1~2か所を除いて場面転換時には確実に差し込んでいた気がする。

 

と、知ったように書いてきましたが決定打は、二コラがピエールと取っ組み合いの大喧嘩になって、次の場面で、その喧嘩のあと自殺未遂したらしい二コラが運び込まれた病院への場面転換の部分ですかね…。

 

さっきも絵…というか図で描いたように、基本場面転換は、窓からの光だけは残しつつ、かなり暗い中、両脇から何枚かのパネルが組み合わさって、完了する形なんですが、この大喧嘩→病院の転換は、真上から幕みたいなパネルが下りてきて、窓も光も見えなくなり、一旦ほぼ完全に暗転してました。

 

2つの場面の間には、会話から「自殺」という二コラの行為が想像されるし、それが「暗転」状態と結びつけられて、初めて「ああやっぱあれは生きていくためにいるからこそ思わずにはいられない希望の光なのか」と確信したというか。

 

確かだったと思うんですが、この後のシーンでやや回復した風の二コラが

ちなみに窓の光も回復してます

 

「やっと真っ暗だったトンネルの先に光が見えてきた」

 

とか言ったりもするので。まあそんなとこなのかな、と。

 

窓の格子模様が十字架っぽいのも(さっきはったリンクから見てみてください!)もうこれ確信犯じゃん…好き…と情緒が不安定になりました。

 

ルネサンス以降の修道院とかだとよくあるらしいんですけど、窓の形と同じ形のイエスの絵とかが、窓のすぐ隣に掛けられていることが多いらしくて、「この地上の光こそ神の光」的な意味があるんだってさ…。

まあそんなこと知らなくても光と神はイコール関係なのは分かるけど…。

神様だって宗教だって希望だって「なんかあった時にすがりたくなっちゃうものベスト10」には絶対入ってますよね。たぶん。

賛美歌みたいな音楽がたまにかかっていたせいもあるかも。

 

あと二コラが本当に自殺してしまったあと、何故か「奇跡的に身体もメンタルも回復して、恋人と一緒に自分が書いた小説を携えて、ピエールに幸せそうな様子で会いに来る」みたいな場面が来るんですけど、夜設定なせいもあるとは思うんですが、窓の外が暗めな青い照明という…。

 

「あ、これ二コラ死んでるね…。パパの幻覚かしら…」

 

と思っていたら二コラが上手にハケていって、ソフィアは独り言を言ってたピエールにびっくりして「二コラのこと考えてたの?」なんて言うからやっぱり妄想というかピエールの頭の中の想像だったので、「照明で今の状況分かってしまったよ…気のせいかもしれないけどすごい…」となりました。

二コラがまだ生きていた時に、ピエールがソフィアにプレゼントしたパールのイヤリングが無くなったことがあって、ソフィアはピエールの息子と言えど精神的なバランスを崩している二コラの事完全には信頼できてないから、雰囲気として二コラのことをなんとなく疑ってしまう、みたいなことがあったんですが(そして観客もなんとなく二コラのことを疑ってしまうように持っていかれる脚本と演者のすごさよ。実際、二コラは親切にもイヤリングを探して見つけてあげるぐらいいい人なのに)、その時のイヤリングを「今日の服装に合うかと思って(久しぶりにつけた)」ってソフィアがピエールに言った時の微妙な沈黙とかもあっての、とどめのこの照明で「やっぱり二コラは死んでしまったのか」って感じだったけど。

 

そして二コラの死を「俺のせいだ!」と自分を責めるピエールの場面がこれに続くラストとしてあるんですけど、ここがまたすごい。

 

結構冒頭に、二コラが初めてソフィアとピエールの暮す家に越してきた時に、二コラがイラついたのか錯乱したのか、暖炉の上のランプは倒すわ、本棚はぶっ壊すわみたいなシーンがあるんですけど、ここの二コラの錯乱をなぞるかのように、ピエールもランプを倒すという。

 

冒頭の二コラのシーンだと、確かソフィアに対してピエールが「すべてうまくいくから」ってこれからの暮しについて安心させようと下手側の椅子で喋っていると、上手からヌルっと二コラが入ってきて、突如それまでシンプルで静かな照明と音楽しか使っていなかったのに、この破壊行動の部分だけは、青いストロボが激しく明滅を繰り返しながら、めちゃくちゃに激しい音楽が鳴るので、超ビビります。

しかもその後しばらく、ランプは倒れたまま、本棚は壊れたまま、本が床に散らばったまま舞台が、彼らの新しい生活が進行してくので、雰囲気としてはかなり不安定な印象があります。薄氷の上を歩く、は言い過ぎだけど、細い1本の糸が切れないように見守る感じがするというか…。メンタルにくる…

 

最期のピエールのシーンだと、さっきも書いたけど、窓からの光がやっぱ青い

で、ソフィアがピエールをなだめながら「どんなに辛いことがあっても人生は続くのよ」(下線部うろ覚え)と語りかけると、なんと窓の光が急激に元の白っぽい色に戻るという。

そして記憶違いじゃなければ!今度はソフィアがピエールに向かって「すべてうまくいくから」と言っていたような…メモに書いてるから誰かが言ったはずなんだけど…。

 

「ああやっぱあれは生きていくためにいるからこそ思わずにはいられない希望の光なのか」

 

ってさっきも書いたんですけど、正にそんな感じ。

「いくため」とポジティブなのか「いるからこそ」とややネガティブなのかは大分状況によって違う感じがするけど、常に前を向いて進んでいくソフィアのセリフきっかけだったので、ポジティブな印象がありました。

後半で書くけどソフィアとアンヌは真逆な印象がある。ピエールの好みが気になるようなならないような。

 

そしてこれで終わりかと思ったら、まさかのもう1回この構図。

f:id:monsa_sm:20210905163814p:plain

 

ホントにラストの一瞬ですぐ溶暗していったんですが、正直観た瞬間は「最初に戻った??」「ピエールも息子と同じく自殺するかもってこと??」「え??ループ??」と大混乱しました。

 

でも今こうやって書いてまとめて、同じ自分の絵を張り付けて思ったんですけど、

 

これ舞台全体がピエールの回想だった!!

みたいな可能性とかあったりしない??

こういうことがあるから大変だけどやめられないブログ

 

と思いました。そう見ると、なんか個人的には腑に落ちる…というか…。

 

最初に奥に光が見えるのも、最後にも同じように光が見えるのも、息子の死を語ることで、心の整理をしていくことで、忘れないように生きていくために、「光」を見つめなきゃいけないピエールの話としても見えるなあ、と。

カウンセリング受けてる時の脳内ってこんな感じに近いよね。

「光」があるのは分かっている、けどそっちを見るのが辛い、なんか動けない、みたいな。

…だからどっちも下手側向いてんのかなピエール。

 

少なくとも希望の光的な「何か」なはずなのに絶望的にしんどいの伝わりますかね??

これがきっと「人生が重すぎる」状態。絶対に届かないけど、見つめなきゃいけない、そういうしんどさが、生きてる間中ずっと続く、みたいな。

 

とにかくこういうの全部ひっくるめて伝えてくる照明の力がヤバすぎです。

久しぶりに舞台観て、涙出そうになった。謎の敗北感がある。

 

なんで二コラはあそこで死んだのか?について「超」個人的に

精神科から退院してきて、久しぶりにアンヌとピエール元夫婦が仲良くしていて、二コラも一見復活したように見えるんですが、どう考えてもこの夫婦が元通りになる訳はないのは明らかです。

それは後半で書くけどアンヌとピエールのシーンで繰り出される身体の絶妙な距離感で何回も示されてます。岡本健一さん、若村さん最高。(漏れる本音)

 

二コラほど繊細な人がそれに気が付かないわけはないです。でも今この瞬間はすっごい幸せで嬉しいんですよね。普通に。だって自分が望んでいたような状況だから。

一応誤解無いように書くけど、両親の離婚がトリガーだっただけで、二コラが不安定な「原因」はもっといろんなことの積み重ね、あるいはもっと漠然と大きなことに対する不安だと思います。でもこういう場合、もしきっかけ以前の状態に戻れるなら、たぶんそれが一番いいのは言うまでもないことです。

でもこれがたぶん明日とかになると、また望んでいたような状況じゃなくなるのもたぶん分かっている。だから理想と現実のギャップで辛くなる。

 

たぶんこの瞬間が、その時の二コラにとっては、それこそ自分が思うような希望の「光」的なものに、1番近い位置にいたのかな、って気がします。最初とか最後のピエールみたいに離れた位置じゃなくて。

 

だったら今「終わらせちゃう」方が良くない??となった思考回路はかなり分かるな、と。

 

たぶん、あのなんか「光」的なものには、触れられたとしてもごく一瞬か、死ぬまで触れられなくて当然なのかな、とも思います。

むしろ、その、「光」的なものとの距離をしっかり見て、きちんと認めて、距離を放置できる人は放置して、放置するのがまだ無理な人は何かしらそこに近づけるように「闘う」ことが「生きる」ってことなのかもな、とかぼんやり思ったりしました。

 

そういう意味では、「光」的なものはある意味絶対的なもの(希望とか理想ってえてしてそうだよね)ってことになって、人間にとってあと絶対的なものっていったら「神」と「死」しかないじゃんね、と。

 

だからあんまり近づき過ぎちゃうと、また離れてしまった時のことを考えて、死んじゃうこともあるのかな、なんて思ったりもしました。

【追記】なんか私『ファーザー』の感想にも同じようなこと書いてますね。『母』も映画化したり日本公演しないかなあ…。

 

まあ、両親に、免責の書類にサインさせて「あとはもう知りません。退院無理って言ったのに無理に退院させたのあんたらでしょ!」と投げ出した精神科の対応にはかなり問題があるとは思いますが…。

あそこでもうちょっと違う対応できていたら(通院はする、とか、目を離さないことを両親に強く約束させる、とか)最悪の事態は免れたかもしれないよな…てめえらのせいでもあるぞ…?と謎に恨んじゃったよ精神科の先生。コロナできっと忙しいだろうにごめんね。(リアル親子キャストのせいで現実と混乱)

 

自殺直前のサスペンス

こんな書き方大分不謹慎だと思うんですけど、二コラの自殺シーンのサスペンスの作り方が天才だった…。

 

入院施設のシャワーがマジクソで気持ち悪いからシャワー浴びてくるね!って元気に向かった二コラなんですけど、その前かその後に立ち止まって、「僕のせいで辛い思いさせてごめんね」「2人とも愛してるよ!」って両親に言ってから行くんですが、ここで、「そういやバスルームと思しき区画付近の戸棚の裏に銃あった(二コラがマットレスの下に護身用のナイフを隠していたことが判明したときにピエールがキレるが、それに対して「でもパパだった銃持ってんじゃん!戸棚の裏に!」的なやり取りがある。ちなみにパパの言い分を信じるなら「そこにしまっていたことすら忘れていた」らしい)よな…というか、完全に今の死亡フラグのセリフ…」と観客としては嫌な予感しかしないわけです。

 

そして奥の区画に消える二コラ。

 

なのにピエールとアンヌは、息子の元気そうな様子にちょっとホッとした感じで「映画でも観にいく?久しぶりに、3人で。」なんでのんきな会話を、結構長めにするんですよ。舞台上で。

 

もう許されるなら「バスルーム!二コラがヤバいよ!早くバスルームに行って!!」って叫びたくなります。

だって演劇だから、現に目の前で行われようとしているわけだし。

もちろん1人で立ち向かう勇気なんて無いんで叫べないけど…。

 

こうやって観客に限界直前まで「『今・ここ』で起こっている事なのに」「なんにも出来ない」っていうジリジリ感を与えてからの、どでかい銃声なので、もうなんかヒッチコックもたぶんびっくりだよ!!!?!?

 

なんだか、「観客は、物理的には舞台に乱入していくことが可能」っていう演劇の特性を使って上手く感情を操れらた感があります…。

その後でピエールのラストシーンに流れていくわけだから、「俺のせいだ」って泣き叫ぶピエールに感情移入しない方が難しい感じ…。

だってこっちだって「観てるだけ」で「何にも出来なかった」から。しかも死亡フラグ立っているのに気が付いていたから場合によっては登場人物より罪悪感的にしんどい感じがある

 

…そっかそれで久々に登場人物に感情移入して涙出そうになったのか…。

…なるべく感情移入しないように舞台観るようにはしているんですが、今回はもうすごかったです…。いやほんと…。

上から目線で申し訳ないんですが1本どころか10本とられた感じがする…。

 

案の上前半と後半に分かれてしまった

ちょっと8000字超えたのでさすがに…。

後半は、演技関連(演技の上手い下手とかいうことではなくて。とにかく全員一定レベル超えていたので素人には全員同じぐらい上手く見えました)と実際の親子共演の効果がすごく面白い!!ってこととか、あと内容に関してもうちょっと細かいとこ触れたいな、と思います。

 

【2021/09/10追記】

一応リンクここにも貼っておきます。

 

monsa-sm.hatenablog.com

 

 

とりあえず明日、というかもう今日だけど!検察側の証人!!をしっかり傍聴してきます!!