感想日記

演劇とかの感想を感情的に書きなぐってます。あくまでも「感想」だし、備忘録としてネタバレしまくりなのでぜひ気を付けてください。でもあらすじとかはあんまり綺麗にはまとめてないです。

『The Two Noble Kinsmen』

2020/05/05
Youtube
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(画像は全て公式Twitter@The_Globeから)




『2人の貴公子』初めて観ました!
残念ながら戯曲が手元にないので、
ちょっと不安になりながら観たんですが、
全然問題ないぐらいわかりやすいし楽しい!!

『Frankenstein』のテーマが重かったので
こういう楽しい演劇観られて、
ちょっと気分も上向きです。└( 'ω' )┘

まずなんかもう舞台を見た瞬間から
ワクワクが止まらない感じです。
グローブ座に苔みたいな植物が
生えているのにビックリ!
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なんか森の中にいるみたいな気持ちになります。
鹿の剥製みたいなセットも付いているし、
それを考えると、今回かなり舞台セットが
"グローブ座"にしては多いかもしれないです。
そして、シェイクスピアで森といえば
やっぱり恋の魔法の森!
『夏の夜の夢』とか『お気に召すまま』
とかでもお馴染みです。
なんか馬鹿騒ぎが起こるぞーって
ニヤニヤしちゃいました。

そして案の定おこるドタバタの喜劇。
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一人の男が黙っているだけだと
そこまで面白い訳では無いのに、
それが2人になると
急に笑えてくるのはなんでですかね...。
3が魔術的な数字なら2は喜劇的な数字なのか...?

その2人の貴公子(アーサイトとパラモン)は、
敵国の牢屋に捉えられてしまったんですが、
こんな状況だからこそ、前向きになるために
お互いの愛(ブロマンス的な)を確かめあって

"We are one another's wife!"
(僕らは互いが互いの奥さんなんだ!)

っていうレベルまでテンション爆上がりでした。
でも、次の瞬間、通りがかりのエミーリアに
同時に激しい恋に落ちてる笑笑。
両方やばいけれどパラモンのマヌケ顔が
未だにツボってます。恋愛馬鹿丸出し笑。

まあ、二人揃って同じ女性に
恋に落ちてしまったので、
結果としてライバルになってしまい
互いに罵り合うんですが、
如何せん二人揃って鎖に繋がれてるから、
互いをぶん殴る勢いでも詰めよろうとしても
ほんとにギリギリで触れないので、
笑いが止まりません。なにこれ面白すぎる。

アーサイトが解放された後に、
パラモンがワゴンで奥に
ガラガラ回収されていくのも、
とっても喜劇的です。頑張れパラモン笑。

でもやっぱり今回1番魅力的なのは、
パラモンに恋に落ちちゃう牢番の娘ですね。
異論は認めません。そのぐらい惹かれる。
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左側の柱の前にいる女性なんですが
小柄な体なのに客席まで巻き込むエネルギーの
もの凄いパワフルな演技をされてました。
だから本当に全身全霊で恋に落ちるのが
観ていてとっっっても可愛いです。
ついつい応援したくなっちゃいます。
あと踊りも歌もめっちゃ上手い!
パラモンに振られる形となり
森の中で狂ってしまった時も、
やはりどこかチャーミングな狂い方で、
オフィーリアとかみたいに、見ていて
締め付けられるような哀しさはなかったです。

そして忘れちゃいけないのが踊り!
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タップダンスだと思うんですが
皆さんめっちゃ上手です。
衣装もカラフルで見ていてウキウキするし、
思わず軽快なリズムに合わせて、
体揺らしちゃいます笑。
ほんとに、"An excellent dance, truly!"

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そして、それを支える音楽隊も格好良いです。
演じられて、踊れて歌えて、楽器も弾けるって
レオナルド・ダ・ヴィンチもびっくりの
万能人間ですね。マジでかっけえ。惚れる。
個人的にはバイオリンとかの弦楽器は
このぐらいラフな弾き方が好きです。
ちょっと脱力した抜け感が、粋ですね。

全体を通してとにかく楽しい!
ワクワク!がつまっていて、
戯曲自体の話の流れとしては、
かなりの荒唐無稽さを含んでいるんですが、
それを笑い飛ばせる馬鹿馬鹿しさと、
恋の混乱と、お祭り騒ぎでくるんで、
上手く消化しているように思います。
観客は知らないうちに巻き込まているので
観ていて"いやいや、おかしいでしょ!"
って引っかかることなく
すんなり楽しみながらついていけます。

あと、劇の登場人物一人一人が、
というよりそれを演じている役者陣が、
全員魅力的すぎるのも素敵ですね。
舞台に出てくると一人一人が主役になってる。
出てくるだけで、その人が何を語るのか
どんどん聞きたくなります。
それも、進行を滑らかにしている
要因の一つかもしれないです。

ラストとしては、牢番の娘は振られちゃったし
アーサイトは死んじゃったりして
確かに、ちょっと悲しい感じはあります。
(そのアーサイトの死体が、
最初のパラモンと同じように
舞台の奥にワゴンで回収されていくのが
ちょっと対象的に映ります。)
ただ、それが悲劇的というよりは、
笑いあり涙ありの心温まる話って感じで
後味もそんなに悪くない。
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最後のカーテンコールのダンスも
最高に盛り上がります。観客総手拍子。
私もパソコンの前で手拍子です。(変人)

最近ずっしり重い演劇ばっかり観ていたので
気分が本当に軽くなりました。
重い劇も悲劇も大好きなんですが、
COVID-19のこのご時世だと中々辛いものが...。
いやでもこれは本当に観ていて楽しかった。
次のグローブ座の配信も楽しみです。