感想日記

演劇とかの感想を感情的に書きなぐってます。

The Merry Wives of Windsor『ウィンザーの陽気な女房たち』

2020/06/03
Youtube
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(画像は全て公式Twitter@The_Globeから)



最近授業でパソコンをよく使うので、
物は試しで今日はパソコンから更新します。
なんか文字の色とか変えられるぞ…!
遊べたら遊ぼうと思います。

ウィンザーの陽気な女房たち』は
今回初めて観ました。やったね。
心做しか英語が簡単な気がします。気のせい?


この劇といえば、エリザベス一世

「フォルスタッフのがみたい!」

って言ったから書かれた、なんて逸話が
有名ですが、真偽のほどは謎らしいです。
そうだったら面白いので、そうだといいな笑。

というわけで大事なのはやっぱフォルスタッフ。
ハムレットと並んで有名なキャラです。多分...。
吉田鋼太郎さんが演じられているのを
『ヘンリー四世』で観ていたので、
あの爆発しそうな(腹と共に)
エネルギッシュかつ陽気なおっちゃん
を何となくイメージしていたんですが、
今回のフォルスタッフはちょっと道化っぽい。
間のとり方とかが緩くて面白いです。
ペイジ夫人とフォード夫人から
手紙の返事を貰った時、
"O yea!"だけでここまで笑えるとは...。
その最後に、別に急ぐ様子もなく
ちっさなクラッカーを鳴らすのがほんともう笑。
タイミングがいいです。
おじいちゃんの余裕があります。

歳、といえば、老いと若さの対比が
何故か強調されてました。
ペイジ夫妻とフォード夫妻ですね。
ペイジ夫妻がおじちゃんおばちゃんで、
フォード夫妻が結構若い。
あとフォードが黒人の方ですね。夫人は白人。
フォードだけが嫉妬にかられて、
メランコリーになるので、
若い黒人の方なのはちょっと象徴的です。

・若さゆえにペイジに比べ余裕がない。
(年の功ってやつですね)
・メランコリーは「黒胆汁質」

エリザベス朝の四つの体質分類のやつです。
"黒"の字が入るのは日本語だけかもしれないけど、
そういう意味で象徴的でした。
(ご時世的に、差別の意味は全くないです。
それにそんなこと言ったらハムレットだって
この「黒胆汁質」になります。
ただ日本語だとどっちも"黒"が入ってて
ちょっと連想ゲームになってる、ってだけです)
あ、あと"寝盗られ亭主には角が生える"っていう
謎の迷信が当時(今もかな)あったんですが、
確か、フォードがブルックに変装してる時に、
4本足の椅子を頭にひっくり返してのせながら
( ゚皿゚)キ─︎─︎ッ!!って怒って退場してました。
多分、あれ角ですね。

あと、老いに関しては、
フォルスタッフがペイジ夫人に送った恋文に、

"You are not yong."

って文があるので大爆笑です。
この文をちょっと歳いった夫人が読むので...。
しかもその恋文を読むために、
おそらく老眼のせいか、ペイジ夫人が
ちょっと手紙を目から遠ざけてるんです。
ぴったりすぎでお腹痛いです笑。

そういえば、そのペイジ夫人が、

"How shall be revenged on him."
(どうやってフォルスタッフに
仕返ししてやろうかしら)

って観客に語りかけるんですが、
なんと観客の方がナイスな受け答え。

"Throw him in the Thames!"
テムズ川に沈めちゃえ!)
実際にフォルスタッフは川に沈められます。

最高でした!!(サクラじゃないよね...?)
それに対してペイジ夫人が

"Don't be so daft....
I'll give it some thought.
"
(バカ言わないでよ...
でもそうね、考えてみるわ)

考えちゃうのね笑笑笑笑笑笑笑笑。
お腹痛いよ笑笑笑笑笑笑笑笑笑笑。

この観客の受け答えから
目に見えて俳優さんが調子に乗っていきます笑。
というか主にフォルスタッフが。
(海外のこういう許される雰囲気好き...。)

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フォルスタッフは容赦なく
観客に向かってビールを口から噴射するし、
(何回かやるんですが最後の方になると
観客も自主的にフードを被りだしてました。
でもそういう時に限って、
フォルスタッフが口をパカって開けて
謎の"飲んじゃったよ"アピール笑。
腹立つけど面白いです)
テムズ川に落ちた後に靴に溜まった水まで
観客にぶっかけてました。
ギリギリのライン攻めてます笑。

それでも、なんか怒る気になれないのは、
やっぱり彼がちょっと不憫で笑えるからです。
ただ洗濯カゴにつめられたとき、
重くて持ち上がらないのは想像できたけど、
まさか転がしながら運んでいくとは...。
あれ中、大丈夫だったんですか...?
階段とか転がってたけど...役者すごい。

階段といえば、フォード夫人が
フォルスタッフを再度家に招いた時、
懲りずにのこのこ行ったフォルスタッフが
何故か目隠しをしてるんですが、
(しかもその目隠しがフリル付きの
超絶ラブリーなやつで何とも可笑しい)
そのまま階段降りていって、
フォード夫人と勘違いした体で、
観客のおじさんと熱烈ハグ。
爆笑しかなかったんですが、
単純によく目隠ししたまま降りたなあ、
と思いました。ちょっとミスると大事故です。

"I feel strangely drawn to this area."
(なんかこの辺に惹き付けられるなあ)

それ"惹き付けられる"んじゃなくて、
単に重力と階段だよフォルスタッフ笑。
どこまで行ってもお茶目で憎めません。好き。
最後騙されてしょんぼりしてるのも
可愛かったですね。可哀想だけど笑。
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わりと、役者の魅力のみで突っ走るタイプの
シンプルな演出ではあったんですが、
音楽が素敵でした。ミュージカルみたい。
ほんとにシェイクスピア?!ってなります。
また、ペイジ夫人とフォード夫人が、
夫たちにネタばらしをするくだりが、
戯曲では確かセリフできちんと
あったと思うんですが、
大胆に音楽付きサイレント映画風にしてたのが、
スッキリしててスタイリッシュで好きです。
観客側としては何が起こってるのかは
十二分に知ってるので、
繰り返されるの冗長になりがちなんですが、
この手があったか、って目からウロコです。

あとは、まあ、なんですか、なんか
"どこに男性器が出てくるか探そうぜゲーム"
(いくらなんでも酷すぎる命名
ですかね。うん。結構あります。さすが沙翁。

・フォルスタッフがひっくり返した薔薇
・ペイジ夫人所有の鞭(SMかよ)
・あとヒュー牧師の仮装の衣装

とりあえず、わかりやすい所でこのぐらいか...?
探せばもっとあります。嫌になるくらい笑。
聖職者の仮装衣装だけに男性器の強調が
施されているのは風刺的というかなんというか笑。

あとこの『ウィンザーの陽気な女房たち』、
色んな地域の訛りの人が出てくるので
聞いてるだけでも面白いです。
カイアス医師とか特にいい。いい感じにウザイ。

それにしても、こんな写真を見ると
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行きたくなります。グローブ座。
フォルスタッフもイケメンに見えます。
(多分、元は普通にイケおじだと思う)
公的支援を受けられてないらしいけど、
経営とか大丈夫なんでしょうか...。
なんとか乗り切って欲しいです。