2021/06/27
ひょえええええええこの前世田谷パブリックシアターに来たの2020年2月6日の『メアリ・スチュアート』以来ってマジ?!?!??!
というわけで1年以上ぶりです!びっくり!!
下のTSUTAYAで死ぬほど手を消毒した後に成河さんと亀田さんの『森 フォレ』のインタビュー立ち読みしてから向かいました。『タージマハルの衛兵』しか思い出さない。小川さんも出てないかとめっちゃ探した。無意味に。
よい子はまねしないでください。ちゃんと買いましょう。(どの口が)
久しぶりだし狂言とのこともあってめずらしく1階席(もちろんU24で購入)で観たんですが、そうだった忘れてたこの劇場1階席だと舞台にめちゃくちゃ近いんだったわ…。
今度の『森 フォレ』も1階席なのでこの近さか…嬉しいようなしんどいような…。
主に麻美れいさんの美しさを浴びて死んでしまわないかが心配。
まあそれはおいておいてさっさと感想まとめます。最近真面目にレポートで忙しくてつらい。
あ、写真とかは公式にいっぱい載ってます。
私は日程とメンタル的にAプログラムだけ観ました。
『武悪』
考えてみれば初めて観たかも。
色んな本とかに出てくる曲なので内容は知ってたんですけど、こんななのかあ、っていうのが初っ端の感想でした。
前半が割と狂言らしくないレベルで緊迫してて(人の命がかかっているので当たり前と言えば当たり前なんですけど)、後半のがっつり喜劇とコントラストが鮮やかだなあ、と思いました。割と西洋的な意味でのドラマティックさもあるかも。
武悪が幽霊のフリして欲張るところとか、主人をビビらせたりするところが面白かったです。
あと何故か、舞台後方が三途の川みたいになってたのも、面白かったです。
橋掛かりの向こう側ってことなのかな。彼岸と此岸は割と近いよってこと?
それにしても、狂言の出だしって「この辺りに住んでる誰それでーす」っていうのが多いのに、これは主人の「誰そおるか!」だったのでちょっと面食らいました。
他にもあるのかこういう曲??詳しくないので分からん…
…英語にするとWho's there? ぽくもあるなあ…『ハムレット』の第1行目に似てなくもないなあ…。
まさかそれでこの演目…?『ウィンザーの陽気な女房たち』だもんね『法螺侍』って…。シェイクスピア繋がり...?(考えすぎ)
『法螺侍』
白状するまでもなくお目当てはこっちです。ハイ。
フォルスタッフ大好き。『ウィンザー…』の文学的な出来の良し悪しとかは知らないけど、とにかくやれば楽しいのは確かなのでめっちゃわくわくでした。
案の定楽しかった。超笑った!
ほぼ現代劇じゃねえか、みたいなスピード感と声の感じにちょっと面食らったんですけど、そんなことはどうでもいいくらい楽しかったです。
「俺は酒飲んで酔っ払って楽しく生きてるけど、愚か者ども(ここで客席を見回す)はさめたまんま働いてんだぜ。マジあほじゃねえ?」(うろ覚え&超意訳)
登場早々お客に向かってなんてこと言うんだフォルスタッフwwwwww
洞田助右衛門と書くべきなんだろうけど個人的に馴染みがないのでフォルスタッフで行きます。
『忠臣蔵』とか読んで鼻で笑っちゃうタイプの人間なので、フォルスタッフ理論には常に赤べこ状態で同意してるけど、何も登場早々煽ってこなくてもいいでしょ最高(笑)。
楽しすぎます。
基本的には『ウィンザー…』の圧縮バージョンで、(詳しくは忘れたけど、フォルスタッフの愉快な仲間たちのピストルかニムのどっちかが、確かうんちく君なんですよ。それが太郎冠者のことわざ引用しまくり癖になってたのかな、と思うぐらい原作に忠実)monsa-sm.hatenablog.com
こんな感じで前に英語のやつ観てるし、筋的には目新しいとかないんですけど、ところどころにシェイクスピアの他作品ぶっこんでくるのは笑いました。
『ハムレット』(Frailty, thy name is woman!とTo be or not to be, that is the question)
『マクベス』(Fair is foul, and foul is fairの変奏系)
『リア王』(人間みんなfoolだ、っていうのは『リア王』でリアが悟ること)
あとたぶん、嫉妬とか不倫とかそういう筋的な類似で『オセロー』
たぶんこのぐらい入ってたと思います。
オレンジ色にしたのは、特に深い意味はないんですが、『法螺侍』…というか狂言自体そうなんだろうけど、とにかくこの劇のラストが、「どうせみんな道化なんだから、それを認めて楽しく生きようぜ」的なあれになってたから。
こういうこと嫌味なく言っちゃえるのが狂言ってすげえ、と思う要因の1つな気がします。普通の現代劇で普通に言われたらたぶん、ウザイ、って思っちゃいそう(笑)。
最後にみんなで舞うのも、グローブ座でやるときのジグみたいだなあ、と生で観てちょっと思いました。とことんシェイクスピアと相性良いな狂言。
あ、あと『ウィンザー…』のラストの森が、後ろの老松と見事に重なっていて、おおおおおってなりました。言われてみればそうだけど言われるまで気づかなかったよ。
ちょっとメモとってなくてド忘れしちゃったんですけど「老松の下で待つお松」「老松の下で松を待つ」みたいな言葉遊びもハマってて、日本語面白っ!、て思いました。
「ややこ、恋しや、ややこしや~」(『まちがいの狂言』)みたいな。
それと、太郎冠者の肩衣使った演出…あの「ナマズ!」ていって背中を見せると肩衣にでかでかとナマズが描いてある、みたいなのも面白かったです。
似たような演出をNTLのベネディクト・カンバーバッチ主演の『ハムレット』でも観てたから余計に笑いました。好き。
(過去の記事になればなるほど読みづらいうえにトンチンカン度合いが増す…)
あとは笛ね!
なんの超絶技巧だよ!?!?
リストの超絶技巧練習曲かよ!?!?(マジそのレベル)
全体的に笛と太鼓の貢献度合いがすごすぎる!!!
たぶん笛・太鼓がなかったら面白さ3割減じゃね?ぐらいにすごかったです。
…まあ正直言うと、途中、たぶんいろいろの準備の時間稼ぎとして入る、長めの笛・太鼓の演奏パート、ややだれるな、感はなくはなかったんですけど…。
でも演奏すごかったからいっか。うん。
マジですごかったです。特に笛。フルートでもあんな速いの聞いたことないよ。
それにしても野村裕基さんは見るたびに「同い年とか信じられない…」と謎のダメージを勝手に受けてます。なにがどうしてああなるんだ。いやマジで。
…私もせめてレポートと発表と就活頑張ろう…。
…あれ意外と多いなやる事…(ちょっと泣きそう)
あとフォルスタッフに萬斎さんって、細いというか華奢すぎね?、とか失礼なこと思ってたら意外とちゃんとフォルスタッフだった。
腹の詰め物と着物と付け髭で普通にフォルスタッフだった。
サイモン・ラッセル・ビールのフォルスタッフのイメージのままで観に行っても違和感ないぐらいフォルスタッフだった。
フォルスタッフが洗濯かごにぶち込まれて移動するところは狂言っぽく見立てな感じで面白かった。
ところでフォルスタッフがそろそろゲシュタルト崩壊してきた(どうでもいい)。
(でもいつか『まちがいの狂言』の再演待ってるからね…)
と、大きく控えめに言って、とりあえず感想に区切りつけようかな、と思います。
私のツイッターみてる酔狂な方なんかは、「おまえ、ゆうめい『姿』の感想どしたん??」ってなってるかと思うんですが、ほんとにもうね、まじそれね。
ガチで時間ないです。レポートに追われてる…。
ちょっと時期ズレるとは思うんですがその辺は今度あげます…。
てか7月に『フェイクスピア』と『森 フォレ』とか、どう考えても感想長くなるしかないやつがあるのがもはや死亡フラグでしかない…。たぶんめちゃくちゃに感想まとめるの遅くなりそうこの2つは…。
でもしょうがない。単位のほうが大事(だと言い聞かせる)!