感想日記

演劇とかの感想を書きなぐってます。ネタバレはしまくってるのでぜひ気をつけてください。

【随時更新】潔癖症が送る!劇場トイレレビュー~これであなたもたぶん安心して劇場に行ける~

こんにちは!もんさです。

 

突然ですが、このブログを前から読んでいてくれる方はご存じの通り、私は金欠大学生の観劇オタクです。年間50本程度お金を無理くりひねり出して劇場に観劇に行ってます。

 

そしてわたしは、潔癖症です。

 

もう一度書きます。結構な潔癖症です。

一時期、精神科でガチで「強迫性障害」の診断を受けました(今はだいぶ改善して、普通の潔癖症レベルになりました)。

 

そうなると、大変なのは何か。そう、観劇する時のトイレです!!!

 

ということで、自分用の備忘録として行ったことある劇場のトイレレビューをまとめようと思いました。なぜなら、私が観劇を始めた数年前に、こういう情報が欲しかったからです。

しかし、私もいちいちトイレの情報を詳しくメモしながら観劇しているわけではないので、とりあえず記憶を頼りに書いていこうと思います。そんなわけで、今後私が劇場に行くたびに情報が更新される、随時アップデート型の記事になります。

 

なお、私は特に障害のない、成人の女性です。なので、そういう方向けの記事になります。

 

男性は知らん。劇場の男性トイレ混んでるのなんて見たことないから勝手にテキトーにトイレしてろ。こっちは毎回長蛇の列に並んで命がけでトイレしてるんだぞ……!

 

また、障害のある方は、トイレとか不安だったら、観劇前や、チケットを取る前に劇場に問い合わせをかけるのが、一番確実かと思います。障害のある方だけがそういう手間が必要な日本社会の仕組みはマジでクソですが、快適な観劇をするためには仕方ありません。

 

というわけで、以下、レビューをしていきたいと思います!

 

 

はじめに~心がけ~

 

まず、潔癖症が劇場でトイレする際の心がけから。

 

①裾とかが広がりやすい格好で劇場に行かないこと。

私は基本的にショーパンかミニスカで行ってます。なぜなら「絶対に」トイレに裾とかをすりたくないからです。タイトなジーパンとかでもいいと思います。ふわっとしたロングスカートとかはやめましょう。

 

②開場時間には劇場にいること。

開演時間ぎりぎりのトイレ、特に女性用トイレはどこの劇場も並びます。逆に開場時間だと、結構空いていて、トイレを「選ぶ」ことができます。(劇場によっては、和式のトイレがあったりするので、「選ぶ」のは大事です)。潔癖症なら、早めに劇場にたどり着くようにしましょう。

 

③3時間ぐらいはトイレを我慢できるように訓練すること。

公演によっては上演時間3時間(休憩10分込み)とかざらにあります。潔癖症が10分でトイレできますか?無理ですよね???というわけで、餅とかボンタンアメとか水分控えるとかを駆使して3時間ぐらいはトイレを我慢できるようにしておきましょう。そうすると、楽です。

 

④生理用品やおりものシートの交換は諦める。

基本的に生理用品を捨てるボックスはどの劇場にもありますが、例えば、世田谷パブリックシアターなんかは、そのボックスが「トイレの奥」にあり、潔癖症はまず手が届きません。また慣れないトイレで潔癖症が生理用品などを交換すると、トラブルが起きがちです(実体験)。基本的に諦めましょう。

経血の量が多かったり生理の周期が不安定な方はもうピルを飲みましょう。万を超えるチケットが買えるんですからピル代くらい出せますよね??潔癖症の観劇は命がけです。コントロールできるものはコントロールしていく覚悟で行きましょう(でも健常者でない方は、医師と相談の上、無理をしないでください)。

 

⑤便座クリーナーはないものと思う。

大体の小劇場や公共劇場で便座クリーナーはないです。商業劇場でたまにある程度。また、最近改善されたんですが、例えばKAAT神奈川芸術劇場では、一時期、便座クリーナーはあるんだけど、便座クリーナーの中身が入っているかはギャンブル、みたいな状態が横行してました。綺麗なトイレットペーパーで便座を軽くふいたら、それで綺麗になった、ということに無理やりして、頑張りましょう。

 

⑥どんなトイレでも「もらすよりマシ!」

これは合言葉です。どんなに汚いトイレでも「もらすよりマシ!」。汚れたトイレでトイレをすることは何としてでも避けたいですが、人間、緊急事態というものがあります。そして、安心してほしいのが、「劇場のトイレ」というのは、公演ごとに清掃が入っており、駅のトイレとかよりははるかに衛生的です(これは純粋な衛生面での話であって、実際にそのトイレが「使えるかどうか」の話ではありません)。何かあったときは「もらすよりマシ!」を思い出すようにしましょう。

 

⑦番外編~劇場の席の取る場所~

基本的に座席が選べて、端っこの席があるなら端っこの席を取ってください。隣に足を組んで汚い足の裏を向けてくる人から、ほんの少しだけ身を守れます。なぜかこういう人は、圧倒的におじさんが多いです。しかも「俺は数十年劇場に通ってるんだ!」みたいな雰囲気の観劇おじさんが多いです。この記事を読んでいて、心当たりのある観劇おじさんへ。今すぐ足を組むのを辞めましょう。あなたの隣でか弱く震えているのは、哀れな潔癖症患者かもしれません。どうか思いやりの心を持ってください。

そして最前列を取るのも、なるべくやめましょう。俳優が叫びまくる芝居は普通に唾がかかりますし、観客に俳優が触れてくる舞台もあります。舞台上でよく分からん水や泥を使う芝居もあります。そういう場合はよけるためのシートを劇場が用意してくれますが、そんなもの、潔癖症なら触りたくありませんよね???というわけで、「推しを最前列で拝めるなら何があっても耐えられる……!」という場合を除き、なるべく後方の席を取るようにしましょう。

 

劇場のトイレレビュー

東京芸術劇場

プレイハウス、シアターイースト、シアターウエストがあります。

ここの劇場のトイレは全てのハコで使いやすいです。ただ、なんか和式のトイレを無理やり洋式にしたみたいなトイレが紛れているので、早めにトイレに行って、きちんと「選んで」ください。

あとシアターウエストのみ、トイレの個室数が確か6個とかしかなくて、個室もプレイハウスやイーストに比べると、気持ち狭いかな、という感じです。

あと、トイレの見た目が少し古いです。

生理用品ボックスはトイレの手前にあるので、潔癖症でも使える感じです。

便座クリーナーはありません。

全てのハコで手洗い場に石鹸は当然あります。

 

新国立劇場

オペラパレス、中劇場、小劇場があります。

ここの劇場も、どのハコでもトイレは使いやすいです。

ただ、全体的に客席数に対してトイレの個数が少なめです。休憩中にトイレをするのは、結構厳しいかな、という印象です。

あと全体的にトイレの照明が暗く、見えづらいです(特に小劇場)。気をつけてください。

便座クリーナーは確かありません。

全てのハコで手洗い場に石鹸はあります。

 

世田谷パブリックシアター

さっき言ってた生理用品入れが、トイレの奥にあって使えない劇場です。

トイレ自体は綺麗ですが、雰囲気が古くて、少し照明が暗めです。

まず、ロビーにあるトイレは狭すぎて、潔癖症には不向きだと思います。大人しく開場を待ちましょう。

そして1階席のトイレ。ここも潔癖症には不向きです。なぜなら個室が狭いのと、半分ぐらいのトイレが四角い個室に対して斜めに設置されており、訳が分かりません。あと、男児用の小便器があるのがかなり不快。

2階席のトイレはあまり使わないので、記憶にありません。今度更新します。

おすすめは3階席のトイレです。個室が3個しかないんですが、とにかく馬鹿みたいに広いです。潔癖症はここを狙っていきましょう。

便座クリーナーは、コロナ禍は臨時であったんですが、今はありません。

手洗い場に石鹸はあります。

 

※なお世田谷パブリックシアターは傘置きがない、珍しい公共劇場です(大抵はある)。そのくせ、観客に長傘を「座席の下」に、つまり「地面」に置くことを、他の劇場では見たことないレベルの熱量で劇場スタッフさんが強要してきます。無理ですよね?雨の日は、鞄にしまえる折り畳み傘で行きましょう。というか、小劇場なんかに行くときは傘置きがないことが多いので、劇場に行く際は、よほどでない限り折り畳み傘で行きましょう。

 

・シアタートラム

トイレの雰囲気は世田谷パブリックシアターと一緒です。

個室の大きさは、世田谷パブリックシアターの1階席よりは広めかな。まあ使えるという感じです。

ただ、小さい劇場で、女性用トイレの入り口がとても狭い(ギリ人がすれ違える程度)ので、人とギリギリですれ違う覚悟は必要です。

便座クリーナーはありません。

手洗い場が少し狭くて、でも石鹸はあります。

 

座・高円寺

ここのトイレはかなり綺麗です。

個室も十分に広くて、個室数も多めです。

ただ生理用品ボックスがトイレの奥にあって潔癖症は使えません。

あとトイレが最初は自動で流れるタイプで、驚きの速さで流れるので、焦らずゆっくり股を拭いて、改めて流しましょう。

便座クリーナーはありません。

手洗い場に石鹼はあります。手洗い場の水道の水圧と水量が思ったより強めです。

 

・KAAT神奈川芸術劇場

中スタジオ、大スタジオ、ホールがあります。

ここのトイレは、公共劇場のなかでも群を抜いて潔癖症に優しいので使いやすいと思います。

個室が結構広めなのがありがたいです。

ただ、ホールの1階席のトイレだけ謎に狭いので、ホールでの公演で2階席以上が解放されている場合(たまに解放されていない公演もありますが……)、上階で済ませるようにしましょう。

また、中スタジオのトイレの入り口も狭く、しかもたしかおむつを捨てるゴミ箱?みたいなのが入り口付近に設置されているため、ふわふわした服とかでは絶対に行かないほうがいいです。ぶつかりたくないですよね?やめましょう。そして慎重に入り口は通りましょう。

便座クリーナーは、ホールには確実にあります。最近便座クリーナーも改善されてきちんと中身があります。中大スタジオの方は忘れちゃったんですけど、たぶんあったと思います。今度行ったら確認して更新します。

手洗い場に石鹸はもちろん全てのハコであります。

※KAATのトイレで流すレバーやボタンが見つからなかった場合、便座の蓋を閉めた状態の便座の蓋の右上あたりを探して見てください。多分あります

 

・スパイラルホール

綺麗は綺麗なんですが、ハイテクトイレすぎて、訳の分からないボタンがいっぱいあります。事故でボタンにぶつからないのもそうですが、興味本位で押すのもやめましょう。トラブルの元です。

あとハイテクのくせに便座クリーナーはありませんでした。そこはあれよ。

手洗い場に石鹼はあります。

 

ゲーテ・インスティトュート東京

ここのトイレはかなり綺麗です。手洗い場もいっぱいあっていい。

ただ個室数はそんなに多くないです。まあ混む会場ではないからあんまり気にしなくていいです。

便座クリーナーはどうだったかな。たしかなかったと思います。

手洗い場に石鹸はあります。

 

彩の国さいたま芸術劇場

大ホールと小ホールがあります。

 

小ホールの方は、なぜか劇場内を1回通り抜けてからしかトイレに行けません。そしてトイレの照明がかなり暗かった記憶があります。

まあでも普通に使える感じです。ちょっとトイレの個数が少なめで、個室も狭めですが...。

 

大ホールの方は、1階席のトイレの個室がかなり狭く、1階席のトイレを使う場合はかなり動きやすい格好で行った方がいいです。使えないことはない、程度のトイレです。

大ホールに関しては、2階席上手側のトイレの方が潔癖症にはオススメです!混まないし、個室が広くていいです。1個、赤ちゃんとかと一緒に入れるとんでもなく広い個室もあります。

生理用品入れも手前にあるので潔癖症でも使えます。ただ難点はちょっと手洗い場の水道の水量がちょろちょろしていること...。ここはじっくり時間をかけて洗うことで乗り越えましょう!

 

便座クリーナーはありません。

手洗い場に石鹼はどちらのハコもあります。

 

PARCO劇場

ここのトイレはかなり綺麗です。流石商業劇場。

個室も広く、個数もあって使いやすいです。

ただ、たしかここだったと思うのですが、トイレの個室の扉が、謎につるつるしていて、トイレ中に顔を上げると、用を足してる自分の姿が結構はっきり映って、端的に言って屈辱です。

便座クリーナーは忘れました。また行ったら確認して更新します。

手洗い場に石鹸はあります。

 

・東京建物 Brillia HALL

観劇オタクの間では悪名高きブリリアですが、トイレは普通に綺麗です。

個室もまあまあの広さだし、何より明るくて新しいトイレです。

便座クリーナーは忘れました。

手洗い場に石鹼はあります。

ちなみにブリリアの隣にあるとしま区民センターのトイレもなかなかきれい、というか豪華で、潔癖症でも普通に使えるトイレなので、気持ちに余裕があったらそっちのトイレも見てみると、観光として面白いかもしれません。

 

東急シアターオーブ

ここもトイレは綺麗なんですが、商業劇場の割にはちょっとトイレの見た目が古いな、と個人的には感じました。まあ使えなくはないです。

便座クリーナーは、忘れました。

手洗い場に石鹸はあります。

 

・EX THEATER ROPPONGI

あんまり行かないんですが、商業劇場なので、普通に使えるレベルのトイレだったと思います。

便座クリーナーは忘れました。

手洗い場に石鹼はあります。

 

・シアター風姿花伝

ここは潔癖症は結構勇気が必要です。

なぜなら、トイレの便座が、Oではなく、Uだから……。

小劇場の割にはきれいで、個室も3つあり、トイレ内も明るいので、ギリギリ(ほんとギリギリ)使えなくはないんですが、使わないにこしたことはないです。どうしても観たい公演がある時だけ行きましょう。

便座クリーナーはないです。

手洗い場に石鹼はあります。

 

・上野ストアハウス

ここは使ったことないです。上野の丸井とかで済ませた方がいいと思います。

 

・アトリエ春風舎

ここはまず、劇場の入り口からして潔癖症には辛いです。螺旋階段みたいな細い外階段を下りて地下に行かないと劇場には入れません。しかも地上の入り口付近にはたまに周辺住宅のゴミ袋があったりします。控えめに言って無理寄りの無理です。

あとトイレは怖くて使ったことありません。行けば分かると思いますが、潔癖症はトイレの入り口だけで無理なのが分かると思います。

この劇場は池袋駅からとても近いので、池袋のルミネとかで済ませてから行くといいと思います。

 

スズナ

ここも潔癖症はトイレ使うのが無理です、一回チャレンジしたけど入り口でギブアップしました。なんだあのトイレと手洗い場。

 

ただ下北沢の小劇場に行くときは、北沢タウンホールを使えば何とかなります。

めちゃくちゃ綺麗、というわけではないですが、普通に使えるトイレです。あと、うろ覚えなんですが、なぜか便座クリーナーはあった気がします。手洗い場に石鹸もありますし。

 

・「劇」小劇場

スズナリに同じ。

 

三鷹SCHOOL

ここはトイレが男女共用で1個しかないので、潔癖症は無理です。他で済ませましょう。ちなみに私は早稲田大学の学生なので、早稲田大学でトイレを済ませてから行きました。

 

紀伊国屋サザンシアター

ここのトイレも普通に使えるトイレです。ただ客席数に対して圧倒的にトイレの個数が少ないので休憩時にトイレは無理だと思います。

あと便器は綺麗なのですが古めです。個室によって便器の蓋があったりなかったりします。個室自体がかなり狭いので、動きやすい格好で行きましょう。

便座クリーナーはなぜかあります。ありがとう。

手洗い場に石鹸もあります。

 

・シアターX

初めて行った時ドキドキしながら行ったんですが、トイレは普通に綺麗でした。

ただ、ここのトイレ、蓋がないんですが、流れる時の水量がとにかくすさまじい。

わたしは足にトイレの水がはねた感覚があったので、トイレから出て、該当箇所をウエットティッシュで拭きました。持っていける人はそういう場合に備えてウエットティッシュを持っていきましょう。ゴミ箱は、トイレ内(手洗い場のところ)にあるのでちゃんと捨てられます。

便座クリーナーはありません。

手洗い場に石鹸はあります。

 

文学座アトリエ

個室がかなり狭く個室数が少ないですが、綺麗なのは綺麗で、ギリギリ使えます。

便座クリーナーは忘れました。

手洗い場に石鹼はあります。

 

・シアター1010

シアター1010がある階のトイレはちょっと厳しいです。

商業施設が下にあるので、そこで使えそうなトイレを発見して、済ませましょう

 

・静岡芸術劇場

個室がちょっと狭いのと、なぜか生理用品入れが見当たりませんでした。マジか。

それ以外は普通に使えます。

便座クリーナーはないです。

手洗い場に石鹼はあります。

※あとこれはトイレに関係ないのですが、潔癖症民は宮城聰が関わる野外公演は絶対にチケットを取ってはいけません。あの人は真正の雨男です。乾季のヨーロッパ公演でも土砂降りにした男です。絶対にやめましょう。屋内公演は大丈夫です。

 

・愛知芸術劇場 

小ホールしか行ったことないので、小ホールに関してだけ。

個室数が少ないです。まあでも劇場に入れる観客数も少ないので許せるかな。

トイレ自体が古いですが、綺麗は綺麗です。個室の大きさもまあ許せる感じ。

便座クリーナーはないです。

手洗い場に石鹼はありますが、ちょっと出しづらいです。

 

歌舞伎座

あんまり行かないので、覚えてないですが、使えないことはなかった記憶です。流石歌舞伎座

便座クリーナーは分かりません。

手洗い場に石鹼はあります。

 

国立能楽堂

結構綺麗は綺麗なんだけど、個室が不思議な並び方をしてた記憶があります。あと個室が狭めです。

便座クリーナーは分かりません。

手洗い場に石鹼はあります。

 

・喜多能楽堂

結構綺麗なトイレでびっくりしました。国立能楽堂より潔癖症民にはおすすめの能楽堂です。

個室も数多めで、広くて明るくていい感じです。

便座クリーナーはないです。

手洗い場に石鹼はあります。

 

 

実は、まだ行ったことがある劇場があるんですが、1回しか行ったことがなかったり、そもそもトイレがどんなだったか覚えてなかったりするので、今のところはこんな感じです。

随時更新していこうと思うので、もし同士の方の役に立てたら、嬉しいな~!と思います。

 

それでは、みなさん、素敵な劇場トイレライフを!

2024年9月から12月までに生で観た舞台のちょっとした感想

 

monsa-sm.hatenablog.com

 

これの後半です。

なお2024年8月から9月前半は、実家青森で、週一でフランスにいる先生とzoomやって、ひたすら学会発表資料と論文書いてました。

 

 

 

2024年9月

チェルフィッチュ×藤倉大withアンサンブル・ノマドリビングルームメタモルフォーシス

東京芸術劇場 シアターイースト(22日、14時)

 

個人的には『消しゴム山』より意味わかんねえと思った。面白いかは不明。

 

全体としてリビングルームの崩壊を描きつつ、その家父長的な男の人を残りの女性たちで殺しているのはフェミニズム的にも読み込めそうだった。その後に「ここはもうお前らが考えているリビングルームじゃねえんだよ」というセリフが続くのでたぶんそんなに外した解釈ではないとは思う。ただこの主張と、「空間には不在の痕跡が染みついていて、その不在の痕跡から空間そのものやその空間にある人やものにまで変革が起きることがある」というもう一つ上演内で提示される主張がどういう風にかみ合って作品ができたのかイマイチ腑に落ちなくて「???」となってしまった。

相変わらずハイセンスで、私みたいな一般人が着たら事故りそうな衣裳はかわいかった。あと音楽も素敵。チェルフィッチュ的な無限に拡大された空虚な身体から湧き出るように音楽が聞こえてくるように感じて、それはかなりエネルギッシュでいいなと思った。

 

刺青/TATTOOER

@アトリエ春風舎(23日、13時)

 

俳優が割と下手だったのが辛かったのと、谷崎潤一郎ではないな、という感覚が先行してしまい、つまんねえと思った。

 

第一部と第二部に分かれてた。上演時間80分ぐらいだったのに間に20分休憩入っててキレるかと思ったんだけど、休憩時間はライブペインティングしてたからまあ許す。

第一部は、震災で背中に傷を負った女が、震災で自分より美しい姉を失い、自分だけが生き残ったことを恥じていて、彫り師に背中の傷を塗りつぶしてもらうことでその恥を断ち切ろうとしたが、掘り師はその傷を見て「真の美はここにある」と言い、自身の眼を潰す、という流れで、谷崎潤一郎の『刺青』を「現代風」に「アップデート」するとこうなるかな~といった感じではあったんだけど、元の作品にあった、男尊女卑が染みついた、完璧に閉じていて、倫理も道徳も脇に放り出してしまったような世界で、それでもなお歪な強者としての「女」が生まれてくる圧倒的で生き生きとしたエロスみたいなのは皆無になっていて、「谷崎ではないな…」と思った。

第二部は、第一部で盲目になった彫り師とヘルパーさんになった女のコミカルなやりとりが多めで、第一部よりはマシ。しかしこういう「スケベ爺」みたいなの描きたいなら谷崎の『瘋癲老人日記』の方が適切では?と思った。あと健常者しか入れないせっまい劇場で、視覚障害者の行動を用いて観客を笑わせようとする行為のグロテスクさに、作る側も観る側ももう少し自覚的になった方がいいと思う。私は微塵も笑えなかった。

あとなんかあれ、全体的に『テラヤマキャバレー』観た時の感覚に近い。谷崎のエッセンスもりもりだけど全然谷崎じゃない、みたいな。

 

つかこんな作品を海外に持ってくの??恥ずかしいからやめてくれないかな。

 

木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』

東京芸術劇場 プレイハウス(26日、13時)

 

お坊吉三役の人が絶望的に下手だった。あと舞台転換がクソダサくてマジで無理。あと元の歌舞伎知らない人に不親切な演出が多かった。

 

ばたばた人は動いているのに舞台転換はなんかもっさりしているし、謎に古語と現代語を使い分けるし、場面のつなぎ方おかしいし、音楽の使い方は涙が出てくるレベルでダサいし、全体的にセリフ聞き取りづらいし、主役の3人のうち出番多い1人が絶望的に下手だし、で5時間死ぬかと思った。開始1時間で「文句を言う正統な権利を得るために途中離席はしないぞ」と覚悟を決めたレベル。初めから終わりまでプレイハウスのデカい舞台を持て余しているのがバレバレで苦し紛れに客席降りとかしてるのが共感性羞恥レベルだった。しんどい。これなら普通の歌舞伎で通しで観たかった…。普段何気なく観ているNTLiveの舞台転換がいかにすばらしいか改めて痛感したのだけは収穫だった。

 

縛られたプロメテウス

臨海副都心エリア BMW GROUP Tokyo Bay(29日、11時)

 

VR演劇。悪くはないが、ちょっと前の作品なのでVRのクオリティの低さが気になって、すばらしい作品!とはならない感じ。

 

第一部がVRで第二部がALS当事者の武藤将胤の語りなのだけれど、当事者の語りである第二部の迫力が打ちのめされるレベルで、逆にちゃっちい作りの第一部なんだったん??となってしまい、いまいち第一部と第二部がかみ合っていない感じだった。

あと頼むからVR演劇さ、VRゴーグルを地面においておくのやめてくれないかな。潔癖症的に大絶叫しながら毎回つけてるんだが…。

 

2024年10月

東葛スポーツ『ドリームハウス

@シアター1010(6日、14時)

 

リカちゃん役の人が着てたピンクのロリータ服がかわいくて欲しすぎてとにかく欲しくて欲しすぎて3万までなら出す絶対買うと思い続けながら上演を観たせいであまりよく覚えてない。マジで上演終了後に主催に「あの服どこで買ったんすか???」と聞こうかと思った。それぐらい欲しかった。勇気が出なくて聞かなかったけど。

 

ピローマン

新国立劇場 小劇場(11日、14時と25日、14時)

 

亀田佳明の代役の木村了が想像以上でマジスタンディングオベーション。成河もマジ良くて良き。話は普通に面白いし。演出もまず照明がとても良かったのでそれだけで満点だったし、とにかく「かわいい」に振り切っていて話全体が残酷童話っぽくなっていて良かった。

 

マジで木村了は『レオポルトシュタット』のクソみたいな演技のドイツ兵役しか覚えてなくて、マジで亀田佳明の代役と聞いた時にマジのマジでテンション下がって、マジ観る気無くした状態で観たんだけど、お兄ちゃん役が想像以上にキュートで良かった。キュートな役めちゃくちゃ似合う。超良かった。ちょっと背後に亀田佳明の幻影を観たのも一粒で二度美味しい感じで良かった。

あとはもともと話が好きなので普通に面白かった。はさみ舞台にしたのも、「開放感がどうのこうの~」と文句を言ってた人もいたけど、個人的には向こうに観客が見えることで、相互監視の全体主義国家っぽい感じが出てて良かったと思う。観客の上空のすかっと開いた空間を「物語」がどんどん埋めていくような感覚があったのも良かった。

 

木村了は超良かったし、全体的に良かったんだけど、それはそれとして亀田佳明と成河がコイントスで毎回兄か弟やるか決めるタイプの上演、心の底から観たかったな~!!!!!!!!!!!(クソデカボイス)年末ジャンボ宝くじ1等当てる予定なんで当たったら先生とかからなんとかどっかに繋いでもらってスポンサー「もんさ」で上演やりますね!!!!!!!!(満面の笑み)

 

Footnote NZ Dance×山崎広太 協働ダンスプロジェクト『薄い紙、自律のシナプス遊牧民、トーキョー(する)』

@シアタートラム(13日、15時)

 

「なにやってんのかはマジで分からないけれど、胸を張って断言できる。これは駄作である」というタイプの作品を初めて観たのでいい経験にはなった。

 

クリスチャン・リゾー『D'apres une histoire vraiー本当にあった話から』

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(20日、15時)

 

ドラムソロが爆イケ。あとダンサーも全員レベル高い。最後の部分は身体が踊り出しそうなぐらい観ていて楽しかった。あとポストトークもマジで面白かった。リゾーに『人生の歩み方』みたいなタイトルの本出して欲しいなと思った。買う。

 

ラシッド・ウランダン『Corps extremesー身体の極限で』

彩の国さいたま芸術劇場 大ホール(27日、15時)

 

なぜサーカスのパフォーマーとアスリートたちが一緒に作品を作っているのかの掘り下げが甘い。なので観ててもその理由が観えてこない。だから全体的にドラマトゥルギーがぼんやりしていてパフォーマンスの焦点が定まらない。映像の使い方も観客の想像力を狭める形で良くなかったと思う。世田パブでやった『メビウス』の方が全然面白かった。パフォーマンス自体は相変わらずすごかったけど、全体的に以上の理由から観ていて眠くなった。

 

2024年11月

セツアンの善人

世田谷パブリックシアター(2日、13時)

 

別に死ぬほどつまらなくはないが金払って観に来るほど面白くもないという感じ。

 

演出がどうのこうの以前に話自体がもう古臭くて道徳の授業受けてるみたいでクソだるいし、主人公の描写が「男が考える女」って感じでマジできついし、この話より酷いことが現実で起きまくっていることを知っていると、こういう話を「思考実験」として提示してくるのめちゃくちゃ特権仕草で普通に腹立つ。

演出自体は、割といつもの白井晃風味でそれなりにかっこよかったような気がするし衣裳もかわいかったんだけど(特に花嫁衣裳が白ロリっぽくてめちゃかわいい)、話自体がクソつまんないので総合的につまんねえ。もっと大胆に戯曲にテコ入れして欲しかった。

 

スペースノットブランク『光の中のアリス』

@シアタートラム(4日、14時)

 

何も分からない。しかし「何も分からないけどなんかすごい」という感覚もなく、ひたすらに何も分からない。

 

スペノは何回か映像で観て「何も分からない」としかなったことがなかったので生で観たらどうなんのかなと思ったら、生で観ても何も分からなかった。本当に何も分からない。東出昌大のスタイルがいいことしか分からない。本当に。誰か解説してくれ。

 

テーバイ

新国立劇場 小劇場(9日、13時)

 

オイディプス王』と『コロノスのオイディプス』がマジでダイジェストだったが『アンティゴネ』が良かったので許す。

 

オイディプス王』と『コロノスのオイディプス』がマジでダイジェストすぎてほぼ今井朋彦の力技でなんとか成り立っている感じだったんだけど、『アンティゴネ』になったら俳優が突然全員上手くなり(ウケる)、演出も現代の時勢を嫌味にならない程度に意識した形になっていてめちゃくちゃ良かった。しかし『アンティゴネ』までがマジでつまんなかったので人には勧めづらかった。まあ『コロノスのオイディプス』の上演なんて今後の人生で観るかどうかかなり怪しいので観られて良かったのは良かったけど…。

 

サーカス・シルクール『ニッティング・ピース』

世田谷パブリックシアター(22日、17時)

 

体調とメンタルが終わった状態で観た割にはかなり楽しかったので、普通の状態で観たかった。

 

割とオーソドックスなサーカスだったんだけど、一人一芸という形ではなく一人で何芸もこなすので驚いた。生演奏、生歌唱も素晴らしかったし、おとぎ話のようなビジュアルも素敵。素敵なサーカスを観ると「本当に美しい身体とはこういうものなんだな」としみじみする。

 

2024年12月

日英国際共同制作KAAT×Vanishing Point『品川猿の告白』

@KAAT 大スタジオ(1日、13時半)

 

話がかなり村上春樹クオリティでキモかったが、舞台転換、舞台美術が夢のように美しく、すべて許せた。あと猿のしっぽが表情豊かでかわいかった。

 

舞台上に常に白い煙が立ち込めていて、その白い闇の中からぬぼっと出てくる人や舞台美術の数々が、「記憶」の断片的な不確かさと唐突さを象徴しているようで、とにかく美しかった。話は相変わらずなんか全部セックスにつながっていくので気持ち悪いなと思ったんだけど、ビジュアル面の美しさで全て許せる。あと猿のしっぽを動かす専門の人がいたんだけど、その人が動かすしっぽがマジで表情豊かで、しっぽだけでも高えチケット代を払ったかいがあったと思った。

 

紛争地域から生まれた演劇シリーズ16『亡霊の地』

@中野スタジオあくとれ(7日、14時)

 

悪くはなかった。亀田佳明もそれなりに良かったし何より万里紗がはちゃめちゃにいい。推しが増えた。

 

ウクライナの作家が書いたということでやや評価の軸が難しいのだけど、好みか好みでないかで言ったらあまり好みではない。戯曲としての完成度はそれほど高くないと思う。しかしウクライナの作家が現状を反映して書いたというだけで価値はあるし、この作品を書くこと自体が作家自身のメンタルケア的な側面もあるかと思うとかなり評価が難しい。

あとこれはリーディング公演だから気にならないけど、実際に上演するにあたって、狼男に変身したり、編み物の戦車が人を押しつぶしたり、妊婦の腹を裂いたり…などなどの「上演不可能なト書き」をどう処理するかがかなり難しい戯曲だなと思った。結構そういうト書きが多かったので。

 

パフォーミングアーツ・セレクション 2024 Bプログラム

@KAAT ホール(8日、13時)

 

岡田利規の『ジゼルのあらすじ』はかなり笑えた。あと2つの作品は初演も観てたんだけど再演でもぱっとしないなという印象。

 

『ジゼルのあらすじ』は本当に面白くて、新国立バレエ団でジゼルを踊ったことがあるバレエダンサーが、YouTubeチャンネルで『ジゼル』のあらすじを解説するんだけど、徐々に『ジゼル』のあらすじとバレエダンサーの舞台でのやらかし(『ジゼル』の大事な場面で小道具のネックレスを忘れるという話)の話が混じっていって…、という感じ。とにかく笑えて楽しかった。岡田利規作品で一番笑えるのでは?と思うぐらい笑った。久しぶりに『ジゼル』が観たくなった。

 

金山寿甲×S.Lee 国際共同制作 ワークインプログレス『K演劇』

@PLAT SHIBUYA(11日、14時)

 

全ての場面が面白かったわけではないが、かなり面白かった。しかしこれを「面白い」と言ってしまえる「私」の特権性や暴力性をより強く感じる作品だった。

 

在日韓国人の人のドキュメンタリー風味のラップで全体が構成されるんだけれど、笑えるエピソードとして語られる数々のエピソードに、確実に差別の眼差しの裏付けを感じてしまい、「これを安心して笑って消費している私ってなんて特権的なんだろう」と思ってしまう瞬間が結構あった。それはそれとして、文化の盗用のエピソードのあたりはかなり掘り下げが甘いから、海外にこの作品を売り込みたいならその前に直した方がいいとは思う。一番最後の「ほんとはマイノリティの私たちに嫉妬しているんでしょ」という歌詞のラップの物量というか迫力が圧倒的だった。

 

KAAT×ケダゴロ×韓国国立舞踊団『黙れ、子宮』

@KAAT 大スタジオ(14日、13時)

 

かなり観たことないタイプのダンス作品で普通に面白かった。

 

最初「うわきったね」みたいなパフォーマンスの連続(例:それぞれ口に入れたガムを交換して噛む、など)でげっそりしながら観てたんだけど、化け物じみた動きをしたり、グロテスクで怖くてポップで汚くて気持ち悪いのに、ほんのり神聖さを帯びてきたりするのが結構クセになった。面白い。しかし、生まれつき子宮がないというものすごく個人的な作者の実体験を舞台化しているという感じはあまりなく、ここで好みがかなり分かれそうだな、と思った。

 

2024年まとめ

今年は46本でした。金ない苦学生の割には頑張りました。静岡まで行ったしね。あと12月は3回もKAATに行ったので交通費で破産しました。もうこんなに行かない。

 

年間ベスト、演劇部門は『ライカムで待っとく』を殿堂入りさせてQ/市原佐都子『弱法師』かな。次点は結構あるんですが個人的に推したいのが『消しゴム山』、『ピローマン』、『品川猿の告白』あたりでしょうか…。

ダンス・パフォーマンス部門はぶっちぎりで『饗宴/SYMPOSION』(作者の人間性に関しては、まだ表立って問題になってないので聞かなかったことにします)。次点で推したいのが、『ジゼルのあらすじ』と『黙れ、子宮』ですかね…。

 

あと私、配信の演劇の感想は色々思うところがあってブログにはあんまり纏めないんですけど(観る本数が少なすぎるというのもある)、配信演劇部門はぶっちぎりで『長い正月』でした。今年も年末年始配信してるらしいので良かったら是非!

 

今日仕事納めの方も多いと思うんですけど、私も何とか感想書き終わりました。来年は就活と修論でひいひい叫ぶ予定なのでどんだけ観劇できるか分かんないんですけど、無理なく観劇を楽しみたいと思います。ではここまで読んでくださった優しいみなさん、よいお年を!!

 

2024年4月から7月までに生で観た舞台のちょっとした感想

復学した4月はどうなることかと思いましたが、なんとか年末まで駆け抜けました。あと意外と修士1年って忙しくてブログをゆっくり更新する暇がなかったです。ほんとは夏休みに1回更新したかったのに、指導教授のせいで論文を1本書くはめになりできませんでした。でも来年度の奨学金をぶんどるためには役立ちまくりそうなので、指導教授には一応感謝はしてます。ということでめちゃくちゃ本数が多くなってしまったので、いつもよりコンパクトに感想書いていきたいと思います!

 

 

 

2024年4月

マシュー・ボーンの『ロミオ+ジュリエット』

東急シアターオーブ20日、12時)

 

わりと面白かった。

 

なんか精神病院に入ってる設定。たぶん管理者的なティボルトが、収容されているジュリエットをレイプしているみたいな嫌な感じで始まる。ロミオが精神病院に入って来て、精神病院のみんなでティボルトを殺す。その後ロレンス神父の手助けでロミオとジュリエットは密会するが、ジュリエットがロミオの背後に死んだティボルトの幻影を見て、ティボルトと誤ってロミオを刺殺。その後自分も死ぬ、みたいな感じだった。

LINEがあっても解決しないタイプのロミジュリで、現代への翻案としては説得力があったんだけど、シェイクスピアで亡霊(幻影)といえばマクベスとかリチャ三とかがパッと出てくるので、なんかロミジュリというよりもそっちの方を思い出しながら見てた。

あと個人的にお気にいりだったのは死んだマキューシオの恋人(男性)が、死んだマキューシオの身体を引きずりながらダンスしてたところ。なんか有名なバレエ作品でこういう死者とのダンスあったような~と思いながら、グロテスクで美しくて悲しくて結構良かった。

 

Ulster American

@「劇」小劇場(21日、14時)

 

面白かったというよりひたすらに笑えた。

 

シチュエーションブラックコメディという感じでアホみたいに笑えたが、同じ作者のCyprus Avenueの方が好みだった。しかし「全世界にあんたの失言ツイートするよ」という発言行為が立派な攻撃手段となる現代に面白さを感じたし、最後の「これで眼帯できるねえ!!」というセリフは草すぎた。爆笑。観た人なら分かるよね?

行ったことない劇場でトイレ問題が不安だったのだけど、上演時間が2時間いかなかったので、下北沢でいつもお世話になってるトイレで済ませてから行けたのも良かった。

 

2024年5月

トーマス・オスターマイアー『かもめ』

@静岡芸術劇場(4日、13時)

 

普通に良かったけど、どうせ静岡まで行くならもっとぶっとんだ『かもめ』が観たかった。

 

細部にちょっと変な演出はある(パンイチで釣り具を持って歩き回るトリゴーリンとか、全裸タイツのコースチャとか、口からピクルスの液を噴射するマーシャとか)が、よくも悪くもウェルメイドでオーソドックスかつ素直な『かもめ』の上演の域を出ていなくて、「トイレ不安になりながら静岡まで来てこれかよ…」とはちょっと思った。まあでも翻訳が結構シンプルになっていてわかりやすくて良かった。あと静岡芸術劇場のトイレは綺麗だった。良かった。

 

渡辺源四郎商店『法螺貝吹いたら川を渡れ』

ザ・スズナリ(6日、13時)

 

くそつまんねえ。俳優もかなり下手だった。

 

先生(指導教授)に「同郷なんだから1回ぐらいなべげん(渡辺源四郎商店)観なよ」と勧められて観たが、次の授業で先生が「勧めてごめん」(意訳)と謝ってきたのでギリ許す。戯曲もとっ散らかっていてまとまりがないくせに謎に反戦アピールは突っ込んできて、時勢に目配せできてますよ感がマジで無理だった。そういうのはな、上手い脚本でやってこそなんだよ。下手な脚本で反戦メッセージ絡めて出すぐらいなら、普通に反戦メッセージを当パンで表明する方がまだマシ。しかしまあ、台本を標準語で書いている(上演では津軽弁とか下北弁とか南部弁になっている)理由が、わんちゃん舞台観て内容分かんなかった標準語圏の人に売りつけるため、というのは商売としてよくできてんなと感心はした。

 

デカローグ5・6

新国立劇場 小劇場(25日、13時)

 

話はまあ普通に観てられる程度には面白いが、演出に特に光ったところがなくぼんやりした印象になってしまっていて、つまらない。あと亀田佳明の無駄遣い。

 

これも先生に「『デカローグ』の5と6は有名でそれ単体で映画にもなってるぐらいだから観に行けば?」と言われて行ったやつ。ほんとなんてできた生徒なんだろう私って。5ではオレンジのつなぎを着た亀田佳明が異様な存在感を放ちながら終始無言でずっこけた。あと5、死刑制度の話の割には掘り下げが甘い。亀田佳明は6でも変な存在感を放ちながら終始無言でずっこけた。6に関しては覗き男と覗かれた女が出会う話でまあ割と笑えたけど…。あとから調べたら亀田佳明は『デカローグ』全部に無言役で出てるらしくて「お前まさかこれのために『ライカムで待っとく』の再演のオファー断ったんか???正気か???」と胸倉をつかみたくなった。一応推しなのに。推しだからか?

 

あと一応5と6で演出家が違うらしいけど、そんなこと全然分かんなかったです♡すばらしい♡(皮肉です)

 

イカムで待っとく

@KAAT 中スタジオ(28日、14時)

 

初演とほぼ同じ感じですばらしかったが初演の方がよりすばらしかった。

初演の感想はこっち↓

 

monsa-sm.hatenablog.com

 

全て亀田佳明がオファーを断ったせいだと思う。永遠に恨む。再々演は出ろよ絶対。

 

2024年6月

未来少年コナン

東京芸術劇場 プレイハウス(7日、13時半)

 

セノグラフィ―が圧巻の美しさだった。

 

イスラエル関連なので観に行くか本当に迷ったのだけど、セノグラフィーが本当に本当に幻想的で美しくて不覚にも「観に来て本当に良かった…」と思ってしまった。こんな複雑な感情を抱かなくて済むように一刻も早く戦争が終わって欲しい。

あと権力に巻かれながら権力振りかざす門脇麦が本当に癖。かわいすぎる。ラストで結婚したのは許さないけど(門脇麦ガチ恋勢のため)。

 

チェルフィッチュ×金氏徹平『消しゴム山』

世田谷パブリックシアター(9日、13時)

 

ちょっと上演時間が長かったけどかなり面白かった。

 

基本的にモノの自我みたいな話で、時間を経て人間にとっての役割を終えるのも、勝手に愛着を持たれるのも、見捨てられるのも、マジで人間の勝手なアレであり、モノからしたら結構迷惑だったりするので、人間と切り離されたほうがモノは自由気ままでいいのでは…みたいな話で、面白かった。あとこういう話に興味がある人はアクセル・ハッケの『冷蔵庫との対話』を読むといいですよ。母と私が大好きな本で色んな所で勧めて回ってるのだけど誰も読んでくれたことがなくて悲しい。

 

ウーマン・イン・ブラック

PARCO劇場(14日、13時)

 

古典を1回観ておくかという目的だったので観られて満足。

 

あとは向井理の顔の小ささが異次元だった。ほぼ豆じゃん。マジで。

 

モダンスイマーズ『雨とベンツと国道と私』

東京芸術劇場 シアターイースト(26日、15時)

 

久しぶりにブチ切れながら劇場を後にした。

 

話としてはそれなりに興味深く観られてしまうが、全体を通して、芸術分野でのハラスメントを観客は笑い、ハラスメントに立ち向かおうとした主人公の行動を観客は笑い、男性から一方的に女性に寄せる好意(これも下手すると死人が出るものなのに)を観客は笑い、という構図の上演になっていて、制作側がこの「笑い」を起こそうとしている意図も感じ、かなり危険だし怖い上演だと思った。最終的にハラスメントに立ち向かおうとした主人公がハラスメントを行ってしまっている(そしてそれをエモい感じでかつ「笑える」ものとして見せている)のもどういう意図でこの作りになったんだ??とかなり疑問を持った。

私たちの社会はまだこの話を他人事として距離をとって「笑える」状態ではないのに、「笑える」ものとして提供してくる制作側にも、「笑える」ものとして受け取る観客にも恐怖と怒りを感じた。観客の笑い声でおっさんの声が多かったのは気のせいではないと思う。私はこの上演で一切笑えなかったし、この上演を一切評価したくないし、事前警告もなかったためこれを観てしまい傷ついた当事者の方には、ゆっくり心を休めて欲しいと心底思う。

 

2024年7月

饗宴/SYMPOSION

世田谷パブリックシアター(6日、18時半)

 

この作品が日本の、しかも公共劇場で作られたことを誇りに思う。

 

ガザの虐殺に真正面からNOを突き付けたというだけで、この上演に意味はあったと思う。また同時にパフォーマンスとしての強度も非常に高かった。観ながら「ダムタイプの『S/N』の初演を観た観客はこんな気持ちだったのかな」と思った。生身の、むき出しの人間が、ものすごい強度で「そこ」に立っている。それだけですごく感動的だった。

というのとは別に、作者の橋本ロマンスがかなりアグレッシブな人で、ハラスメントすれすれのことをやるという後だし裏情報を聞いて、作品の評価がちょっと微妙なものになったのは何とも言えないけど。

 

範宙遊泳『心の声など聞こえるか』

東京芸術劇場 シアターイースト(7日、14時)

 

つまらなくてダサくてつまらなくて40分で途中離席。たぶん昨日の『饗宴/SYMPOSION』が面白過ぎたのが敗因。

 

『オーランドー』

PARCO劇場(12日、13時)

 

宮沢りえは綺麗だったが1点気に食わないところが。

 

オーランドーのことをトランスジェンダーだと説明して笑いを取っているところがあって引いた。オーランドーはトランスジェンダーではないし、全然笑えないし。まじ解像度がクソ。

 

akakilike『家族の家』

@シアタートラム(15日、13時)

 

個人的には同作者の『捌くーSabaku』の方が好きだったが、観客に簡単なカタルシスを与えないという姿勢は一貫して好感を持った。

 

観ながら「家族というのが1つの小さな信仰なんだな」ということを感じた。あとローラースケートの人めっちゃ上手かった。

 

NODA・MAP『正三角形』

東京芸術劇場 プレイハウス(24日、14時)

 

これは観てて大分萎えた。もう野田秀樹の新作には期待しない方がいいかなと思った。

 

日本の残虐な侵略行為とか天皇制とか日本の軍部への批判を一切合切欠いた状態で「私たち原爆落とされてかわいそうでしょ?ぴえん」をこんな盛大に豪華キャストでデカい劇場使ってやるとは思わなくて本当に激萎えした。この間の『フェイクスピア』でもマジギレしたし、もう野田秀樹の新作はいいや。価値観の相違が酷い。

あと長澤まさみを3回ほど舞台で観ていて、今回も花魁風の衣裳を着ているシーンがあったんだけど、びっくりするほど毎回なまめかしい色気がなくて、今回も「この花魁風の衣裳着たままカルピスのCMを爽やかにこなせそうだな」と思った。観る度に何してても底抜けにヘルシーでビビる。なまめかしさとか皆無すぎて、そういうのが必要なとき困りそうだな、と勝手に心配している。

 

9月から12月に観た舞台の感想は次の記事で!

もうなんか一言コメントみたいになっちゃってるんですが、とりあえず夏休み前まで書ききりました。次の記事で今年の生で観たベスト舞台も発表したい!