感想日記

演劇とかの感想を感情的に書きなぐってます。あくまでも「感想」だし、備忘録としてネタバレしまくりなのでぜひ気を付けてください。でもあらすじとかはあんまり綺麗にはまとめてないです。

『The Phantom of the Opera』

2020/04/19
Youtube
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滑り込みで視聴しました。危ない。
正直ちょっと(onlineでの)観劇疲れしていて
観るのどうしようかな...(›´ω`‹ )
ってなってたんですがこれは観て良かったです。

元々ミュージカルは
あんまり好きな方ではないんですが
これは流石に感動せざるを得ない...。
とにかく超一流の人をかき集められるだけ集めて
超一級品のミュージカルをつくったぞ!
って感じでした。

きっと、これを最初に観てきたら
絶対ミュージカル狂になってたと思います。
DVDもあるみたいで...しかもお安い...
どうしよう買おうかな...。迷う...。
ミュージカルにゲンナリした時とかに観ると
また好きになれそうな作品でした。

それにしても、キャストがほんと最高。
ミュージカルを主にしている俳優さんって
あんまり詳しくはないんですが、でも
セルゲイ・ポルーニンさんの尺を観れば分かる...。
あんなちょっとなのに(でも最高!)
英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパル
わざわざ連れてくるとか凄すぎます。
細かいところまで手は絶対に抜かないってか...。

お金、いったいどのくらい...かかってるの...?
...考えない方が精神衛生上良さそうです笑。

オペラ座の怪人』といえばシャンデリア!
ってことぐらいは私でも何とか覚えてましたが
いやほんとなんじゃあのシャンデリア!!?
遠目だけど、あれ、本物の宝石っていうか、
スワロフスキーじゃないですか?もしかして?
えっあの大きさで???(£ω£)??
Oh...Jesus...HOW MUCH?!
思わず英語にもなりますほんと。
配信二作観逃したのが悔やまれます...。
後悔先に立たずとはよく言ったもんです(ノД`)

ここまで贅の限りを尽くしていると(言い方)
完全に引き込まれますね。
背景もモニターにして場面に合わせて
いちいち完全に変えてしまうのも
世界観を壊さなくていいと思いました。

そしてあのオーケストラピット!
なんと二階席とほぼ同じ高さです!
あれ絶対に劇場で観たら
音が上から降ってくるように
感じられると思います!なにそれ羨ましい!!
文字通り天上(天井)の音楽ですよ...いいなあ。

歌も最高に良かったです。
特に"The Phantom of the Opera"の歌の場面で
ファントムが"Sing!"ってクリスティーヌに叫んで
まるで彼女から歌を引き出していってるように
みえる部分なんか鳥肌モノでした。
半分操られて歌ってるようにもみえたし
怪人によって喉の奥から、
声を引きずり出されていってようにもみえます。
そしてそれがちょっと気持ちいいような。
すっごいです。あの高揚感は。
あと、思ったんですがこの有名なテーマ曲
結構ロック...というか8ビート。
これはアレンジなのか元からそうなのか?
イマイチよくわかんないですけど
劇場全体、それこそ上の鉄骨まで
使う演出だったのでむしろ合っていて好きです。
たぶんベースとかエレキっぽいのも入ってて
ちょっと、普通のオーケストラよりは
ダーティな感じ。カッコイイ。

それにしても『オペラ座の怪人』については
金田一少年の事件簿』の知識しか
なかったので(何巻かは忘れたけど最初の方?)

"But secretly yearns for heaven."
(それでも天国に密かに憧れる)

って歌詞が出てきた時おおお!ってなりました。
硫酸かけられて自殺しちゃった女の子が
確か言ってた気がします。
そしてその彼氏的な奴が犯人。
だか、しかし、そいつも自分が仕掛けた
ボウガンかなんかで死ぬ...はず。(酷いネタバレ)

でもそれの少し後に続く
クリスティーヌに語りかける歌詞が
ファントムの悲劇の全てかなと思いました。

"To find the man behind the monster."
(化け物の後ろにいる
このただの男を見つけるために)

昔ならず今ですら見た目差別って嫌になります。
美醜だけじゃなくて、もっと色々の。
かといって、見た目と本人を
完全に切り離して評価するなんて
それこそ勉強のテストの数字ぐらいのもの
だと思います。やっぱり本人の一部では
確かにあるわけだし、それに対して
かなりの努力をしている人もいる訳だし...
考え出すと難しくて辛いです...。

お祭り騒ぎのマスカレードの場面の時
なんで仮面舞踏会のシーンがこの話に必要?
って思ったんですが、こういうことを考えると
何となく納得も行くような気もします。
でも上手く言葉にしづらいです...。

たぶんファントムが仮面をいつも付けているので
それとのリンクが大きいんでしょうが、
そうやって普通の顔の人達も
特別な時に顔を隠して遊ぶ時があって、
しかもファントムの立場を考えると、
多分、全ての人間が、仮面舞踏会だけでなく
"いつも"仮面をつけていることを
どこかで実感していたのかなと思います。
(たとえば、罵ってきた人が
隣の友達にはすごくニコニコしてる...とか)
なのに、その顔が醜いというだけで
自分だけ物質的仮面をつけることなしには
人前に少しすら出ることも出来ず
意味もなく蔑まれ嘲られる...。
考えただけで胃が痛くなってきます...。
この手の話は世界中にありますね。
安部公房の『他人の顔』も近い?かも。

そして最後の歌詞がまた秀逸。

"You alone can make my song take flight.
It's over now, the music of the night."
(直訳:君だけが私の音楽を羽ばたかせてくれた。
今終わりを迎えるのは、夜の音楽。)
劇団四季版の超訳:我が愛は終わりぬ。
夜の調べとともに。)

夜の音楽っていうのは劇中で何度も使われる
かなり比喩的表現です。
劇団四季版の超訳がそれを噛み砕いた感じで、
ロマンティックでいいとは思うんですが、
でもやっぱり英語っていいです。
単純な構造で見るとこうなります。

"It(=the music of the night) is over now."

もちろん、自分の音楽を昇華してくれる
クリスティーヌを手放すことで、
自身の音楽そのもの対する気持ちや
もろに劇団四季の訳のように、音楽を通して
少なくとも師弟愛としては繋がっていた
(もちろんファントムは性愛もあるでしょうが)
2人の関係が終わってしまうって意味が
第一義だとは思うんですが、
この歌詞が例えばソワレ、夜の公演で
しかもミュージカル公演でのラストに来る
って想像するだけでドキドキします。

"この音楽を楽しんだ夢のような夜も、
そろそろ終わりだね"

って言われているような(しかも主演に)
(しかももれなくイケボで)
現実に帰るためにハッとさせられるような、
もうなんかスタンディングオベーション
せざるを得ないような感じです。
まんまと釣られましたよ。脚本意図に。
ええ釣られましたとも!(逆ギレ)

あとやっぱり外国語というか
英語のミュージカルは好きです。
しかも今回はオペラバレエミュージカル
全部ちゃんぽんだったので尚更好きです。
あとは、多分言語そのものが発音構造上、
歌うようなリズムをとりやすいのは
やっぱりでかいですね。日本語だと厳しい。
せいぜい七五調とかが限界な気もします。
だから日本語のミュージカルは
表現にこだわってはいるんですが
如何せん外国語の、特に英語の韻律の美しさとか
ノリの良さとか日常会話からの歌への発展とか、
そういう自然さがどうも外国語に比べて
欠けているように思われて
まだ慣れてません。
日本語には日本語の良さがあるのは
狂言とか井上ひさしを観れば分かるんですが
ミュージカルになると何故か、ぬうってなる。
もう何本か日本語のミュージカル観たら、
慣れるのかなぁ...。頑張ろう。

あと全然関係ないというか好みの問題なんですが
クリスティーヌ役のシエラ・ボーゲスさん
顔面偏差値強すぎませんか?
なにあれ超可愛いんですけど。
歌は言うまでもなく超絶上手いし。
さすがエンタメ実力主義国家。
目で演技もしちゃうとかなにそれ天才。
あれはファントム惚れるわ。分かる。
あとファントム役のラミン・ラリムルーさん、
言っちゃいけないお約束なんでしょうが
絶対傷メイクとったらめちゃイケメンだろ。
てか傷あってもイケメンじゃね?
演技で何とか醜悪に見えるけどイケメンだよね。
賛同者は多いはず。多分。

それにしても、今日はちょっとミュージカルを
好きになった日でした。
疲れてたけど観て良かったです。ツイてる。
明日は新国立劇場のオペラ頑張ろうかな。
オペラつながりなので笑。