感想日記

演劇とかの感想を感情的に書きなぐってます。あくまでも「感想」だし、備忘録としてネタバレしまくりなのでぜひ気を付けてください。でもあらすじとかはあんまり綺麗にはまとめてないです。

『MISHIMA 2020』(『真夏の死』/『班女』)

2020/09/27
日生劇場
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大学の授業始まってバタバタしてたので、
書くのが遅くなってしまいました。
でもグローブ座で『ロミジュリ』とか流してるし

頑張って書く。

というわけで『真夏の死』から!
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ちなみに子供を事故で失った夫婦の話です。
ざっくりにもほどがあるかもだけど。

割とシンプルな舞台セットでした。
でもなんか、舞台上にテロテロした質感
でっかい布みたいなのが敷いてあって、
しかも舞台から若干垂れ下がってるという。

"うえ、なんかグロ…"

って思いました。でも当たらずとも遠からず。
出産シーンの時に見事に使ってたというか...。

椅子の置いてある部分より手前に、
布全体よりはいくらか小さめの円形の線があって、
なんだあれ?って思ってたら、
お母さんが椅子でいきんでる時にその部分が
ぶわわわわって風船みたいにドーム状に膨らみまして…

"うっひゃーなんか、膣から
赤ん坊の頭がメリメリ出てきてるみたい"

って漠然と思いました。布の色のせいかなあ。
生まれたと同時にドームが破裂するんですけど、
中に血だらけのロープ(へその緒だろうなあ)が
でーんって入ってて更にやばい。

生まれてきた赤ちゃんの見立てで使ってたけど、

(お母さんの方は、事故の後に生まれた
この子を、事故で子供を死なせた自分への
「戒め」だと思ってる、らしい。)

へその緒のイメージが強すぎで
お母さんと分化してない感じが凄かったです。
そのせいかなんか、お父さんが
「それ」を抱っこしてるのも
ゾワゾワというか不安になるというか...。

…多分誰が観てもこの演出が1番残るよね?

ところでこの『真夏の死』
三島由紀夫のやつって言われないと
舞台観ただけだと全然わかんないかも、
って思いました。特に、言葉遣い!

めっちゃ現代口語やん。

「なんですね。それで...」とか、
「わかんなくて..」とか「しょぼい」とかとか。

でも言葉遣い変わったぐらいじゃ
作品の強度が変わった感じもしないので、

"三島由紀夫すごいね!?(当たり前)"

って思いました。馬鹿丸出し感がヤバい。

しかも2人芝居なのに
レポートみたいな観客への語りかけと
いわゆる普通の演技部分のごちゃ混ぜで、
絶対俳優さん大変だろ、って思ってたけど
どっちも"入り込みすぎない"で演じてて
切り替えも上手くて、スゴすぎでした。

しかも配分が絶妙っていうか...。
中村ゆりさん(声がいい!)演じるお母さんが
喋ってる時は、語りかけでも普通の演技でも
ぐぐぐぐって舞台に没入しちゃって、
緊張感(緊迫感?)が凄いんですけど、
平原テツさん演じるお父さんが、
いわゆる「常識的で普通」な感覚に向かって
うまーく息継ぎするみたいに舞台の緊張を
ふっつり切るみたいな感じで。

好みはわかれそう(そもそも三島だし)とは
思ったけれど結構好きな緩急のテンポでした。

それにしても面白い話だなと思いました。
"普通逆だろ!"っていうか。
だって子供死ぬ瞬間から始まって、
(悲劇だったら最後に死ぬので。大体)
また子供産まれて、その子供が死ぬことを、
まあ多分〈死ぬこと〉とか〈悲劇〉とか〈宿命〉とか
そういう暗いけどガツンと衝撃があるもの
のほほんとしちゃった日々でどこかで待望するって...。

(なんとなく、夏の真っ盛りに、
「戦争終わったよ!」って突然言われた
日本大好き天皇大好き青少年が
"えっ!?これからどうすればいい訳?!"って
呆然としちゃってるイメージが一緒にあるのは
気のせいな…わけないよね。うん。)

「人間悲しいことが起きても泣くしかできない」
「何がここまで私を不安から遠ざけるのか」

っていうお母さんのセリフが残りました。

...まあ誤解を恐れずここ大事)言うならば、
悲劇の衝撃と絶望とそれに酔うみたいな感覚を
1回でも味わってしまった人が、
それが日常で薄れてく中でなんか求めちゃう、

...悲劇のヒロインなりたい症候群?
(しかも"少しの間違いから起きる"悲劇、
って意味でアリストテレスとか思い出すな...)

みたいな。ダメだな語彙力が。
なんかこういうのをめっちゃ複雑に書いてるみたいな。
さすがゆっきー、じゃなくて三島由紀夫

シンプルだけど割とショッキングな演出と、

(最後に海にお母さんがロープ=子供投げ捨てたり、とか。
これは小説だとほのめかす感じで終わってるからビビった。)

いい感じにハマってる役者さん二人が
めっちゃ素敵な舞台でした。

あと何よりも舞台セットがやっぱキレイすぎる。
簡素だけど、せりあがった椅子が2階になったり、
足の部分がLIVEの照明になったりするんですよ!!!
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イデアの勝利ってこういうことか…(どゆこと)

ひとしきり書いたんでお次!
個人的に三島由紀夫の中でも傑作じゃね?
と戯曲全部読んでないくせに思ってる
近代能楽から『班女』!!
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麻実れいさん…いやもう様か。様だよね。
なんか冒頭、上手側のオケピから
まだ客電が落ち切ってないのに出てきただけで
圧倒的な存在感美貌で吐血( ´ཫ` )
※ちなみに私は二階席でした。双眼鏡なし。
なのにここまですごいともはや意味不明。

…あれだよね…表面綺麗なのに
中身が腐乱する一歩手前みたいな美しさだよね…。
危うい感じだよね…三島にぴったりだよね…。

映像とか使っててかなり演出が凝ってたんですけど、
なんかもはや演出が霞む。
というか舞台に突っ立ってるだけで

”ウワナンカスゲーーーー”

って語彙力崩壊しちゃうような方なので、
正直個人的には演出凝り過ぎかな、と若干感じちゃったり…。

映像投影とか嫌いじゃないんですけど、

(というかコロナ禍じゃなかったら、
もっと肉体的にやっていたとは思うんだけど)

如何せん近代能楽っていうだけあって、
セリフの強度的には辛すぎるぐらい硬いうえに、
ありえないぐらい喋り倒すのは倒すんですけど、
でもやっぱりちゃんと能の世界
近代劇に引きずり込んだ形なので…

(能にデジタル映像もってこられてると
ちょっとうんざりしちゃうのは私だけじゃないはず。)

あ、あと「現代」じゃないところに、
三島由紀夫の謎のこだわりを感じます笑。

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でもこんな感じでモノトーンしかほとんど使ってないのに、
ちょっと極彩色が見えたのは単純に興奮しました。
たぶん一番「三島由紀夫」感あった舞台じゃないかな…。
(この2作しか観てないけど)(ダメじゃん)

まあ途中ちょっと眠くなっちゃったのは

「良い能は眠くなる」

という実体験及び先生方が口をそろえて言うことを
全面的に信頼したいと思います。笑

他2人の役者さんに関しては、
お隣に常に美しすぎる化け物がいるから(言い方)
お前なに様だよ、ってツッコミは心の中で自分にいれつつ
もはや”頑張れ”の目線で観てた感がある。

…いやもうほんと麻実れいさん、様、が凄すぎで…。

あ、あと最後に吉雄がその上を通って退場したオケピの客席との壁と、
舞台の前方との間にかけてあった橋を、
ガターンって爆音立てながら
実子(麻実れい)が舞台側から落とすのが良かったです。
あちら・彼岸・狂気の世界に閉じこもる感じで。
正気の人(観客席側)との決別みたいで、
めっちゃ素敵でした。最高かよ。
舞台に『真夏の死』から敷いてあった膜も
心做しか二人(実子、花子)を包むようになってるし。
ここは特に戯曲の雰囲気まんますぎでした!

…うーん、感想はこんなもんかな…。
やっぱり1週間も経っちゃうと駄目ですね。
でも早く書くに限るんだろうけど、
学校がドタバタで…!!!(声にならない叫び)

学校始まると読む本も観る映像も増えるよね…。
死なない程度に頑張ります。
あ、あとロメオ・カステルッチ演出の
神曲 地獄篇』(2008)10月5日まで限定公開。

www.arte.tv

滑り込みで観たけど結構面白かったです。
なんか舞台に人が立ってるっていうのが
こんなに面白いんだ、って改めて実感したというか。
でも感想は書きません笑。
訳が分からないにもほどがある笑笑笑。

そんなこんなで今学期も死なない程度に頑張ります。
次はNTLive『プレゼント・ラフター』かな。
今から結構ワクワクです。