感想日記

演劇とかの感想を感情的に書きなぐってます。あくまでも「感想」だし、備忘録としてネタバレしまくりなのでぜひ気を付けてください。でもあらすじとかはあんまり綺麗にはまとめてないです。

Cyrano de Bergerac『シラノ・ド・ベルジュラック』

2020/12/04、12/11
シネ・リーブル池袋
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予定が空いていたので初日に行ってきました!

追記:訳が分からなくなったのでおかわりしました!

なんか今、宝塚でもシラノ・ド・ベルジュラック
やっているとかやっていないとかで(どっち)

なんかよく分かんないけど『シラノ』旋風来てるのか!?

ってなってました。どうなんだろう。
ちなみに毎度のことながら戯曲は読んでません。
演劇専攻なのにそれでいいのかというのは
日々感じておりますええもうほんとに。


だがしかし授業とレポートで手一杯なのも現実である!


吉田鋼太郎さんの日本語のやつは観たもん…NHKで…。


今度の春休みは戯曲めっちゃ読むって決めてるもん…


まあそんなでも一応話の流れは知ってるので、
今回は話の内容っていうよりは語り方(形式)メインで
書いてまとめておこうかなと思います。

以下、なんとなく(ここ大事)こんな感じに分かれてます。

ざっくり3つ...かな。初めて目次なるものを作りました笑

全体的な感想

事前にTwitterでこんな画像が流れてきてて
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"あ~きっとラップバトルみたいにして
マイクとか、言葉そのものを剣に見立ててやんだろな"

ぐらいの予想は流石にあったんですが、
実際観ると凄すぎた。英語のリズム感なめてた。
とにかく耳が楽しかったです。

言葉の音がなんとなく気持ちいい、

とかはたまに演劇観てて思ったりするんですが、
これはもうなんかすごすぎで笑えてきます。
上演台本書いたマーティン・クリンプさんとかいう方天才か?

しかもタイトルロールのマカヴォイさん発音が…!

クセ…というかあれは北部とかスコットランドとかの
訛り…なんでしょうか…あんまり詳しくないんで不明ですが…。

とにかく1回聞いたら耳から離れない感じの発音!!
Rとかeiとか曖昧母音を伸ばすときが、かなり特徴的。
あと語末の子音(kとか)がめっちゃ強い…かっけえ…。
イントネーションとか語尾のあがり方とか…やっぱ訛りか…??
まあいいやどうせわかんないし(笑)

あとイケボですすごくありがとうございます('ω')
イケボ万歳。五体投地案件。
声に微妙な震えが入ってるのとか大勝利でしかない。
イケボで特徴的な喋り方でマシンガントークって
私の好きな要素詰め込みすぎかよ好き…(語彙力)

カメラマンさんも分かっていたみたいで、
シラノがロクサーヌにクリスチャンのフリして愛を語るとき、
ドアップの顔だけでカメラ目線で抜いてました。
そうなるよね、うん。ぐっじょぶ(サムズアップ)

しかも、私いつも、一応周りに気を付けながら
鉛筆でメモをとって映画とか舞台を観るんですが、
その鉛筆の擦れる音が下手すると聴こえちゃうぐらい
静かなステージで…。要は殆ど音楽なし。
言葉だけが唯一の音楽で楽器というか。

だから俳優さんが喋っていないと、マイクの振動音とか、
コードを抜き差しするときのブツッって音とか
聴こえるレベルで静かなんですよね。

(てかマイクは演出として大いに利用してた気が…
決闘シーンでマイクの紐で縄跳びとか...)

そんな中で、素敵すぎる声と発音+カメラ目線で

"All I can say is I want."
(ただ言えるのは、君が欲しい)

ってウィスパーボイスで言うんだよこれが!!
あれは男女関係なくオチます。なんておそろしい人(笑)

あ、そうだった。めっちゃマイクフル活用した舞台でした。
写真にあるみたいに舞台上に初めからBOX?があって、
演技空間がめちゃめちゃ広いってわけでもないんですが
スタンドマイクだけじゃなくて…
なんていうんだろうあのマイク…アイドルとかがつけてる…
あの顔にはっつけるアレ…です。なんか。

普通の舞台でもアレ使うんですが、あくまで補助的に
声を増強するのしか観たことなかったんです。
ここまで人物の遠近感分からなくなるぐらいのボリュームで
初めてやで…。①不思議な感じ…。
しかもみんな②あえてマイクが見えるようにつけている。


(ぐちゃぐちゃしそうだったので毎度のことながら分けます)


①不思議な感じ
多少は遠近感とかライブ感とかあるんですが、
スタンドマイクと顔のマイクの切り替え以外は、
その場面でメインにしゃべっている人たちは
割とほとんど遠近感がなく聞こえるという不思議現象。
同じスピーカーから流れてんの?ってぐらい。
あ、ラジオドラマに近いかも。
勇気がある人は目を瞑って聞いてみてください笑。

あと、不思議に思うのはもう1個あって、
マイクをつけている=映画的な発声でOK=自然
(さっきのウィスパーボイスしかり)
っていうのが普通で、実際に演技は全員やばいくらいうまい、
というところ以外ナチュラルな演技だったんですが、
全体的な動線抽象的というか幾何学というか…。

舞台自体が見立て芝居前提の裸舞台なので、
まあそうなるかな?とも思ったんですが、
対話している人同士が二人とも正面(観客席)向いて
目がほぼ合わないなんてざらにあったし…。
さすがにこれはなんか意図があるよね…??

そもそも幕開きからしてそうなんですよね。
なぜかプロジェクターで1640(年)って
物語の時代を限定しているのはちょっと置いておくとして、

俳優さん全員が並んで直立不動で幕開きするんです。

(しかもレクイエムみたいなのにボイパという
バックミュージックのカオス。
かっこいいけど、悲壮感が凄かったビビった)

そんでもって"SO THIS IS OUR FAMOUS THEATRE!"
って言って「お芝居始めますよー」的なあれを
リニエールって人が言い出すという。
そうするとようやくみんな喋ったり動き出したり。

歌舞伎の人形振!?に似てなくもないけど、
そこまで似てる訳ではない(どっちだよ)

そんな感じで、登場人物全員が、
生き生きしてるしリアルなんだけどどこか抽象的で
物語を生きている、のと、まるでそれを俯瞰して語っているのとが
揺れ動いたりダブったりしている感じで不思議でした。

とにかくそうなってくるともうこっちの想像で
(ただでさえ言葉以外削ぎおとした演出だから…
シラノに鼻の作り物もついてないんだよ…?!)
位置関係とかまでも補ったりして観ちゃうので、
もうこうなってくると完ッッ全に

今の私の思う『シラノ・ド・ベルジュラックですよね。

1640って最初に強調されているのに。
登場人物も生き生きしてる割には「遠近感なく語る」面もあって
よくよく考えれば俳優さんだよね、感が普通より強いので、
余計に「今」って感じがするっていうか…。
シラノたちと時間が離れてる感じがしないんですよね。
端的に言っちゃうと。うん、そんな感じ。

あと、最初の部分で、クリスチャンが観客席の方に
ロクサーヌがいるかもって探そうとする途中、
アラステアっていう女装趣味の男性を女性だと勘違いする、
みたいな、劇のテーマ「見た目」に関わる小ネタもぶっこむという。
いきなり情報過多でびっくりしました。
ここで展開されるジェンダー観はやっぱり完全に現代だし、
異化効果的だしでもう軽くパニック(笑)

異化効果といえば、舞台の後ろの!!
これあったりなかったり、だったけど
シラノが容姿をからかわれたあととか、
自分自身に語り掛けるときによく見てたんですが、
勿論今観てるお客さんも映るんですよね。狙ってんのか。

とまあ今と1640年の間で時間が揺らぐっていうか…。そんな感じでした。

"Modern people, nowadays"
(日本語訳どんなだったか微塵も思い出せない。
きっと"時代に合わせてモダンになんなきゃ"的な)

ってレモンタルトのところでレイア(ラグノー)が
観客に同意を求めるように言うし、もうこれは確定すぎる。
いやほんと17世紀なのか21世紀なのかどっちやねん。

①に関しては一旦ここまで!!



②あえてマイクが見えるようにつけている
こっちはもうちょい飲み込みやすかったです。
めっちゃ暴力的にまとめると「死人に口なし」ってことです。

休憩後の第二幕の戦場で結構人が死ぬんですが…。

まずシラノとロクサーヌの対話が白熱して
"Get off!"ってロクサーヌが言った瞬間に完全に暗転。
寺山修司の暗闇演劇みたいな感じで、
みんなの不安そうな声だけ聴こえてくるんですが、
ここでもうたぶんクリスチャンが死んじゃった…と思う…。
(自殺したまでは言わないけど、ヤケクソになって死んだ感はある...)

でもってしばらく何にも見えないままなんですが
見たい欲が最高に高まったところで
クリスチャンが1人グズグズの顔で縦線の照明の中に立つ。
(声はシラノとロクサーヌメイン。
撃たれたのがクリスチャンじゃないかと不安がる内容)

そうなってくるといつの間にか縦線だった光が
横線になって何人かの兵士が並ぶんです。
そしてみんなマイクをべりべり無言ではがして退場という。

あーみんな死んじゃったなあ、ってすぐわかりました。
…なにこの演出イケメンすぎる…。

しかも第一幕にこんな演出があって
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(公式Twitterにあがってた動画から)

I LOVE WORDS. THAT'S ALL.
(私は言葉を愛する。それだけだ)

ていう、シラノの言葉が書かれてるんです。
これありきからのマイク外す=死ぬ演出なので
結構ぐうっと来ました。うまく書けないけど。

しかもシラノが死ぬ時の言葉が、

"The hero always has to have the final ...(多分wordsがくる?)"
(主人公がいつも最後の…)
物語ってものは主人公の最後の一言で終わるもんだ、
ってことなのかなあ…。

って言葉半ばで言い終わらず死んじゃうので、
それがさらに切ないというかなんというか…。


たぶん、多分なんですけどで書いたようなことを含めて、
あと、言葉で、ラップでバトっていて、
中世から近代辺りの時代を感じる大立ち回りとか
あとは大きな付け鼻とかそういうのが全然なかったので、

カッコ付きの「シラノ・ド・ベルジュラック」っていう
男気溢れる行動がイケメンな魅力的なキャラクター、

っていう感じは、少なくとも今回の舞台ではなくて、
ただのシラノ・ド・ベルジュラックだった…みたいな。

何だろう…表現が難しいけど、1人の男の話で、
しかもそれはすごく特別な人ではなくて、

ちょっとだけ容姿に対するコンプレックスを
周囲の人が思っている以上に持ってしまっている人で、
(もちろん格好いい人ではあるけれど)

そういう1640年からそれ以前、それから今に至るまで、
それこそ観客席の隣とか、どこにでもいるような人、

みたいな印象を受けるから、一層きついラストでした。
カッコ付きだと外野から眺めてられるんですけど…。

目とか眉とか声とかぼろぼろに震えて泣いてるのに、
口元だけはニカって最後まで笑ったままだったのは矜持なんだろうなあ…。
(表情筋のコントロール力と表現力、カンストしてる)

それにしてもそぎ落としてそぎ落として
登場人物の行動までそぎ落としていったら、
逆にどんどん普遍的に、現代に通じるようになるって
なんかすごい。よく分かんないけど。
もう演出なのか原作の強度なのか知らんけどすごい。
てか掛け算か。相乗効果なのか。

もちろん俳優さんたちの圧倒的な台詞のうまさがなきゃ、
絶対こんなの不可能だけどそこは石英
朗誦叩きこまれるだけある。演劇の王様の国は強いです。

あとさすがにしんみりしすぎかな、と思ったのか
カーテンコールのラストに吹っ切るような
素敵に楽しいボイパのパフォーマンスつきでした。
おかげで?後味はさわやか~です。

それにしても英語の子音と独特のリズムって
ほんと日本語とはまた別ベクトルで美しすぎるというか…。
英語ぺらぺらになりたい…先は長い…まずは聞けるようにならんと…。

ちょっと細かめの感想

①形式関連

一番印象に残っている演出何?

って聞かれたら多分、椅子の演出かなって感じです。

あの、ド・ギッシュがロクサーヌ
「戦争に行くんですけど?!」みたいなことを言いにくる辺り。

赤い椅子が下手から四脚一列に並んでいて、
下手側から交互に、後、前、後、前ってなっていました。
(後は舞台後方に、前は観客席側に向かってる)

原則、前の椅子に座っている人が「その場で隠れていない人」

こんな感じのルールになってたように思います。

【超ざっくりの流れ】

ドギッシュ、ロクサーヌに求婚
→うまいことロクサーヌが良い感じに誘導
以下ロクサーヌは基本一番上手の前の椅子

ロクサーヌ、隠れてたシラノとお話タイム
→クリスチャンが何故か即興詩を読む羽目に

シラノ、クリスチャンとそのことについて話。
→クリスチャン自分でやりたがる。

クリスチャン、ロクサーヌに対して頑張るけど惨敗。
シラノは一番下手の後の椅子でおそらく聞いてる

クリスチャン、シラノに助けを求める
→途中、シラノが地声で口説くときから
下手から二番目の前の椅子に移動。

上手くいってクリスチャンとロクサーヌはキスまでこぎつける。
シラノは複雑そうに…たしか立っていたか、
一番下手側の椅子に座り直したかなんかそんなん。


これほぼ原作の流れのままだと思うんですが、
まず席の移動がラインダンスみたいで面白かったのと、
あと、こういう演出されて初めて、
この場面では、一対一の対話
目まぐるしく展開されていることに初めて気が付きました。

にしてもよく思いつくなこんなの…面白過ぎる…。


あ、あとそれよりも前の場面、シラノとクリスチャンが
初めて直接会う場面の演出も結構好きです。

鼻に関して散々いじられたシラノがクリスチャンに対して

"Embrace me."
(ハグしよう)

っていうのが大分トンチンカンで笑えるんですが、
ここでもちょうど舞台前方で向かい合って立っている2人の間に
舞台後方で椅子に座って観客に背を向けるロクサーヌが入るという。

シラノが忠実にロクサーヌのお願い聞いてあげてるのが感じられて
ちょっとだけ切ない感じもほのかにする…かも?

どっちにしろ、劇の最後のシラノとロクサーヌの場面でも、
死んだはずのクリスチャン
椅子に座っている2人の間で地べたに体育座りしているので、
この3人の奇妙な三角関係みたいなのが出来上がっていくのを
冒頭のこの場面から示唆していたのかな、と思います。

まあ、三角関係というか、なんというか
主にシラノとクリスチャンの間のあれこれかな…

ロクサーヌを一緒にオとそうぜ!

てなるところの2人、なんでか1つのマイクを
互いにわざわざ交換しながら台詞喋るんですよね…。
もうなんか既に2人で1人、感があるじゃん…。
お姉さま方(腐)が喜ぶやつじゃん…(失礼)

だんだん内容になってきた気がするのでここらで切ります笑


②全然理解出来てる気がしない切ない感じの内容

というわけで前からの続きもあるので
【シラノ&クリスチャン】から!

ざっくり言うとクリスチャン→シラノ
文武両道でまじかっけえっす先輩!のエスカレート+嫉妬

シラノ→クリスチャンはもちろん
ロクサーヌに惚れられるぐらいカッコいくていいなあ+嫉妬

みたいな感じですよね多分(どんどん書いてて不安になる)

というか多分2人の間にはなんとも言えない関係がある…。

"You're not me!"
(あんたは俺じゃないだろロクサーヌの夫じゃないだろ、の意味)

ってクリスチャンが言うところがあるんですが、
これがまたなんとも考えづらい…。

だったロクサーヌが恋して夫にしたのは
見た目クリスチャンで中身シラノ、ですしおすし(古い)
たぶんそのことはクリスチャン自身すごくよく分かっていて

"Is there a versional life
where two men can live in (as?) one person?
"
(2人の男が1人になれる、そんな生き方はないわけ?)

っていってキスするんですよね。シラノに。
(シラノの戸惑い方がこれまた笑えるぐらい一級品の戸惑い方)

なんというかコリオレイナスでもこういう
嫉妬とか憧れとか信頼とか憎しみみたいなの混じった2人が
感極まったところでキスしている演出観たことあるので、
そんなかな、となんとなくぼんやり受け取ってます。
…なんかいも書いてるけど、ってムズイ…まだ分からない…。

まあ、あと唇って露出している内臓なので。
(正確には粘膜かな?医学的には胃粘膜とか、
食道の内壁とかと同じ扱いだったような気がする)
内臓くっつければそら1つの生命体にはなるよな。疑似的に。
きっとそんなんなんでしょそうでしょ!!?(これが限界)

【シラノ&ロクサーヌ、主にロクサーヌ

この2人の悲劇も全て上に書いたようなことからくるんですよね。
ものすごく多分だけど。うん。

最後に2人が対話する場面で、シラノが手紙をそらんじて
ロクサーヌがようやくすべてに気が付く(認める?*1
みたいなところがあるんですが…。

このシラノが暗唱する手紙の中にHalf fictionっていうのがあって…。
半分フィクション、半分虚像、半分ニセモノ、作り物って意味です。

このあとロクサーヌがかなりブチ切れるんですが(ごもっとも)
少しすると膝を抱えて崩れ落ちそうになるんです。

自分が心の底から、なんなら魂まで愛した人が
作られた人物だと知ったらそりゃ崩れ落ちるよな…。

と、なんと私でもすんなり思えた素晴らしすぎる演技。
すごくないですかやばい(ズレる話)

"Have I loved two men or no men at all?"
(私は2人の人を愛したの、それともそんな人はいなかったの?)

っていうロクサーヌの台詞が全てだよな、って感じでした。

シラノもさあ、クリスチャンのフリして口説くときに

「これは芝居じゃない。言葉にしたら取り消せない。」

って言ってるんだし、ここまで言葉の怖さを分かってる人が
なんで偽っちゃったかねえ…。(もはやただの愚痴)

まあそれでもそのシラノの言葉によって出てきたロクサーヌ

"The beauty evolves."
(美しさは変わるのよ)

"You could be whatever, shit-looking, ugly, sure I still want you."
(あなたがたとえどんなに醜くても、私はきっとあなたを求めるわ)

っていう台詞はめっちゃ綺麗でしたけどね…。
そしてめっちゃ現代だね…すごいよほんとこの脚本…。
古典を読み直す、のお手本じゃん…みんな観よ…??

【レイラ・ラグノー】
お菓子と詩が得意なこの人関連で2つほど。

戦場にロクサーヌと駆け付けたとき詩を読むんですが
出だしがなんとこれ。

Because I could not stop for Death.
(私が死のために止まれなかったので…)

エミリー・ディキンソン?!!?(米で有名な詩人)

って思ったんですが、微妙に内容違う…???
謎です。でもそれにしてもこの出だしはあまりに有名すぎる…。
なんで微妙に違うんだろう…綺麗ではあったけど…

そして文学史詳しくないんで、史実は知らないんですけど
原作だと第5幕にあたる部分のところで
散文が韻文を圧倒し出した、みたいな話があって。
小説とかが流行りだして韻文が流行おくれになった、
みたいなことを、ラグノーとリニエールがおしゃべりしてるんですよね。

それで韻文のことをさしながら

"It's ending."
終わりなのよ)

ってラグノーが言うんですけど、

これが詩人であるシラノがこれから死んでしまう(終わってしまう)
劇の終わりの部分で響いた時の深みといったらあ…!!
焙煎珈琲なんかこわくない深みです(深夜テンション)

ふざけた感想

・モンフルリーがハムレットをやってたのが、
なかなかありそうで面白かったです。
ただ何故かパペットを使用していて(笑)
セリフとかも微妙にコメディタッチに変わってて、
シラノが「名作を駄作にしてる!」ってキレるときに、
"そうだ!そうだ!"ってなりました。

・それまで言葉をものすごく巧みに扱うシラノが、
いざロクサーヌに呼び出された時に

"I'm so fucking happy!!"
(どうしようめっちゃ嬉しんだけど!!)

って言っちゃうのが面白いというか可愛いというか。
FワードつかうなよFワード笑笑笑笑。古典だろ笑。
仲介役としてロクサーヌに頼りにされているときの
げんなりしながらの両手サムズアップとかもウケました。

・クリスチャンに変わってロクサーヌを口説く時、
謎に話し方の真似が上手いマカヴォイさん笑。
なんでそんなに話し方似せるの上手いの笑。
たぶんだけどアクセントとかも微妙に変えてるよね笑笑。
芸達者が過ぎて面白かったです。

・ラストのシラノとロクサーヌの対話の場面のカメラワークが
マジで映画みたいで最高かよ。
喋っている方にピント合わせながら、
舞台後方真ん中にある鏡に映った相手の背中まで
ちゃんと画角に収めるとかすごいね?!

あとクリスチャン込みの観客席最前列から見たような
アオリのショットも尊い…すごい…カメラマンさん…。

あとあと個人的にド・ギッシュ相手に時間稼ぎしてる時の
ふざけてるのに割と良いこと言うシラノが好きです。
あれずっと見てられる。
まあ基本的に面白いことしてるのを観るのが好きなので、
そのせいもあるかもしれないです。

にしても思わず2回観に行っちゃたけど、
2回ともガラガラでラッキーでした。
そしてこんな素晴らしい舞台が昨年末にやったってこと思うと、
英国の演劇批評家さんたち大パニックだったろうなあ、
なんて考えてちょっとジワってました。(性格悪)

もしかしたら今年最後かもしれないNOTオンライン観劇!
体調も崩すことなく無事に終了して良かったです。

あと10,000字超えててやばいね。もう卒論いけるよね(無理)

*1:ロクサーヌは自分にめっちゃ自信があって、理想を押し付けてくる感じがなくもないし、死にかけのシラノを見て"He's FINE!"って、実のところは自分のために言っちゃているのに気がついていないようなタイプの人で描かれているので、そういう見たいものを見たいように見る性質を持っているなら、ワンチャン気づいて見ないふりしてた、あるいは見ないふりしてたことすら無視してた、という解釈もなしではないかな…と