感想日記

演劇とかの感想を感情的に書きなぐってます。あくまでも「感想」だし、備忘録としてネタバレしまくりなのでぜひ気を付けてください。でもあらすじとかはあんまり綺麗にはまとめてないです。

『スリル・ミー』Thrill Me(配信)

2021/05/29

もちろんPC 20:00から 

成河・福士誠治 ピアニスト:落合崇史

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(公式に画像NGって書いてあって、もうどこまでNGなのか分からないうえに、なんかの時に入手していたビラは、観に行かないので捨ててしまっていたという悲劇。しょうがないからなんちゃってイラストでごまかす。似てないって??そもそも似せようとしてないから似ないのは当たり前だよね。眼鏡かけさせてる段階でそこは察して下さい。少年は描けるけど青年は無理。超無理。ただでさえ男性描くの苦手なのに…。でもちょっとストレス発散で楽しかったので良しとする。ボールペンと蛍光ペンの一発描きでもなんとかなるもんだということが分かった。)

 

 

 

 

このペアしか観てないです。

もう1回言います、このペアしか観てないです。ハイ。

全部観て比べた、とかそういうのじゃないし、そもそも画面越しに観ただけなので、この感想が、生で観た時とは全く違うかもしれない、というのを一応書いておかないと、あとから読み直した時に、アホな私が勘違いするかもしれないので、

 

オンラインだから!!

 

ってことを強調しておこうと思います。

 

あとこのブログ、国語の小説問題が毎回散々な結果だった人間が書いています。

(これ前にもどこかで書いた気もするけど。)

つまりなんかこう…なんていうか…たぶんこの「私」であるレイと、「彼」(以下めんどくさいので「」なしで単に、レイ、と、彼、って表記します)の感情のやり取りとか、それに対する熱い思いなんかその辺は、どこか他のすごい方が書いたやつ見た方が絶対いいです。マジで、探せば見つかるから。探して。私の語彙力と感受性だと到底分からない細かい部分まで、しっかり観てるから。リンク貼れないぐらいめっちゃ見つかるから。猛者たちの記事が。 

 

では以下ネタバレしまくりってことで!!

あと今回ちょっとですます調にする元気ないから、タメ口多めでいくね!(謎宣言)

 

1回しか観ていないのでうろ覚えなのは勘弁してください。

あらすじ、というか元ネタ

ja.m.wikipedia.org

 

以上。適当にもほどがあるね。マジで他のブログかなんか探して。

 

「彼」に関して——意外と普通なヤツだった気がする

この劇、レイの回想から始まるので当たり前と言えば当たり前なんですけど、彼視点で考えると、面白くないと思います。という彼自身、冷静に考えると正直、レイがそこまでのめり込む程魅力がある人物とは思えない(初っ端から爆弾発言)

 

追記:あえて深読みしてみる...?彼の魅力だけは僕だけがわかってればいい、的に意識してこういう風に描写したとか可能性はあるよ...でも普通に考えてその可能性はかなり少ないよ...

 

ノリのいい歌と音楽で何となく納得してるだけ。何となく魅力的に見えているだけ。

ミュージカルでやったのは、この「何となく」のためかあ、と思いました。

 

それ以外については、演じている福士さんが上手いなあ、良い声だなあ、ぐらいです。

 

殺人の時に、プラスの興奮がピークに達して、死を恐れるシーンでその興奮が今度はマイナスのピークに達するだけの人(言い方)

特に、クズだなあ、ともあまり思わなかった。こんなもんだろ人間追いつめられると。

 

次の部分に纏めて書くけど、かなり普通の人な気がする。少なくとも舞台の上では。

 

スリルと超人ってなんか相容れない感じがするんだけどどうなんだろう?

私、別にニーチェとかしっかり勉強したわけじゃないんで、間違ってるかもしれないんですけど、

 

「他の人の価値観、『みんながそう言うから』の価値観じゃなくて、キリスト教が言うような魂とか精神論でもなくて、この無意味でしかない世界で、他でもない自分自身がきちんとこの世界を、『しっかり生きているな』という実感を持って生きられるような、独自の価値観をちゃんと確立した人」

 

超人だよねたしか。

さっくり書くと「何が自分にとって良いことで悪いことなのか、他に振り回されず考えられる人」の事だと思うんだけど…社会的・道徳的善悪でなくて「自分にとって」ことことがたぶん重要なのかな。

 

これ彼、完璧にアウトだよね、と私なんかは思うんですけど…。

だって彼ってさ、放火、盗み、殺人エトセトラが、みんながまあまあ悪いと思っていることだからそれを破ってスリル=刺激が生まれることで、生きている気になっているだけやん??

これ分かるかな??前提からおかしくね??

 

「社会を超越するのが超人だろ?」

 

って彼、自信満々に言っているけど、あんたがしてるの、もはやそのレベルにいない超越じゃなくて、越境だから。善悪の境界線を認めて挑戦・越境するのが超人なんじゃなくて、どうしてその境界線があるんだろう、そしてそれは自分に当てはまるんだろうか、って考える始めることが超人に近づく一歩なんじゃねえの??

 

「無意味なこの世に善など無いから」

「新しい倫理を打ち立て」たい

 

のは勝手だけど、それが既存の倫理を破ることとイコールになっているのがなんか気持ち悪い。違うよね。

 

「第何章に書いてある?火をつけろって!?」

 

よく言ったレイ。

(あなたもたいがいヤバいのはあとから分かるけど。やっぱレイの方が頭よさそう)

 

それに、本当に彼にとって殺人が、生の実感を持って生きるために必要なことなら、それは境界を越境するスリル…というより、ホラー/エロス…とにかくそういう不安定な感覚は生まないよね、と。

(ホラー/エロスは「境界を越境するスリル」という意味で表裏一体だと一応理解している。見える/見えないで考えると分かりやすいかな、と。真っ暗闇から突如現れる何か、チラリズムなど。そういう意味でスリルがテーマのこの芝居の中に、性的衝動のおかげで発見したんじゃね?的な話もあるとかがいっぱい出てくるのは割と納得)

 

そういう感覚はなくて、単に健康な喜びがあるだけなんじゃないかなあ。

(殺人の話題あげておいて健康とか、社会的・道徳的にやばいのは分かってるけどそこはフィクションなので…。というかこういう生きるための実験的要素が演劇だと思っている節があるので…)

 

自分でもなにが言いたいか怪しくなってきたんですけど(哲学勉強してから出直してこいって感じだよね)、ざっくり言うと

 

みんな震え上がる!!」

 「俺たちは超人であることを(世の中に)証明したんだこの手で」

 

って殺人のあとに興奮した様子で叫んで(歌って)るようじゃ、ようは評価基準が他にある限り、「自分が特別だと思いたいボーイ」ってだけだよなあ、乱暴に言うと厨二病??さすがに乱暴すぎるか…。

いやでも大人びてる割にはやってる事割とガキ(言い方)というか...。

まあ放火辺りだと「落ち着く」とか言ってるので、この辺からもっと上手く行ってれば、ほんとに超人に近づけたかもしれないので、実践がだめだとは一概には言えないけどね...(だからって現実でやんないけどね。フィクションの中での話です)

 

とにかく

 

あれ?意外と彼って普通じゃん??

 

と私は観ていて思った、です。

 

どうも弟が優秀そうで、お父さんに対してもそのせいで、認めてほしいのに認めてもらえない、的なうっぷんも相当あるようで。

(結構冒頭で「金庫の番号はどうせ弟の誕生日だろ!?」ってブチ切れるシーンあったし)

 

あともっと離れてみると、彼って、福士さん、結構抑制した、というか自分をコントロールしているな、みたいなことが透けて見えるように演じている気がして。

まあ言葉悪くいえば「考えて演技しているな」というか。

 

でもあのこれ悪口言っているわけじゃなくて、個人的な感覚なんですけど、舞台ってそもそも嘘じゃないですか、だからその上にいて、嘘じゃないよほんとだよ、って見える人のほうが、だいたいよりヤバい(物語の中で)。

だから、彼みたいに、なんとなく自分を落ち着いたしっかりした風に見せよう、とコントロールしている人は、割と、「少なくとも舞台の上では」普通だな、という印象がありました。

 

ここまでくるとなんとなく「私」レイがヤバいのはわかるとは思うんだけど…

レイから始まっているんで、当然レイに対して観客は入りやすいじゃん??

で、まあ成河さんは相も変わらずめっちゃ上手いわけで。

セリフとか、なんなら歌も音程とかリズムとか聞き取りやすさを軽く犠牲にする勢いで、めちゃくちゃ、ほんとっぽく、自然にしてるじゃないですか。

でしかも、ぱっと見異常な彼の提案とか行動とかに、かなり感情の赴くままに反応しているように見えるじゃないですか。

 

嘘しかない舞台の上で、めちゃくちゃに自然て、怖すぎない??

(でもなんで自然だったかは最後になると分かる。レイはずっと嘘をついていたから

 

たぶんレイ・彼両方とも、意識的に敢えて対比するために、こういう風に演じているんだろうな、とは思うんですけど…。

(彼だって、ラスト近くで、死を恐れる歌を歌うときは、まるでそれまでのレイみたいになっているので)

 

物語的には、まあ、彼が異常で、レイがそれに魅入られちゃったどんまいな人、みたいな印象が少なくとも冒頭ではあったと思うんですけど(個人的に)、そこに舞台を持ち込んでくると、嘘しかない空間で自分をコントロール、つまり演じようというのが透けて見える彼の方が普通の人(嘘の空間で物語上は本当のことを喋っているのでそのズレなのかな)で、嘘の空間で(ずーっと嘘をついていたために)彼に比べれば自然に見えていたレイのほうがよっぽどやべえヤツ、ってなるという…。

 

そしてまあなんとなーくぼんやり考えながら観てると最終的には

 

「彼...逃げて超逃げて...あれあかんやつや...」

 

となる。徐々に舞台空間が息苦しくなっていくのいいね。

ぜってえ逃げられないけど頑張れ彼。そこは応援する。(ぶん投げる)

 

執着ドロドロ物語と2人の関係性で魅せる舞台かと思きや、意外とかなり、「舞台とは何ぞや?」的な問いが下にあるよう(私は少なくとも感じた)なめっちゃ現代的かつ前衛的な感じもあるやつでびっくりだぞおねえさん…

(犯行当時2人は19歳なので私は年上になっちゃう!?ええええ!!!!???)

 

ちなみにレイに関しては結構冒頭から、物語的にも普通にヤバい

あの、契約書??作るシーンあるじゃないですか。

AとかBとかなんたらかんたらってやつ。

あの時、めっちゃ落ち着いてますよねレイ。

いやだって、落ち着いていないと契約履行に関して「できるかぎりで!」なんてつけたさんだろ普通。

彼ですら言及しなかったし「勝手にしろ」って言うだけで終わったし。

 

要はまあこの時点でどう考えてもレイの方が1枚上手じゃね??

 

あとあと、もっと言うと、「見つめる」って結構男性的…というか攻撃的な行為なんです。

これ、映画とかだと誰だっけ…ローラ・マルヴィとか言ってんのかな。映画詳しくないんでうろ覚えですけど…Male Gaze(男性のまなざし)とかいう…。

あれは女性に対する文脈だったので、そのままってわけにはいかないんですけど、うーん…とにかく、積極的に見つめる行為は、見つめられる対象と見つめる対象の間に関係性を構築するじゃん??で大体、見つめられる対象が見つめる対象を見つめ返さない限り、関係性はかなり歪で、単純に考えると、見つめる対象の方が強い

 

…レイってさ…冒頭の冒頭、バードウォッチングしてたね…??

(鳥は、閉じ込められた鳥、刑務所のイメージへと。「奇妙な鳥が2羽、駕籠のなかで飼われているみたいにね」というレイのセリフに繋がる)

「俺が寝ているのを見てればいい」って彼が言った後、「ありがと」(私はここかわいらしくて爆笑した)って言って見つめてたよね…??

 

そんでもって、福士さん演じる彼(他バージョン知らんので)は、徹底的にレイと視線を合わせない・視線を逸らす…。

 

……レイ…おまえ最初っから主導権握りまくりじゃん…。なんて恐ろしい子…。

 

追記:あとそういえば、レイがどっから計画してたのか??みたいな疑問あったんですけど、なんとなくもし私がレイだったら、彼が「お前がいなきゃダメなんだ(にっこり)」的なこと言ったあたりかな、と思った。自分を必要としてくれて嬉しいけど(にっこり)の含みに謎の戸惑いがありそう。

 

レイが超人…まあレイは限りなく超人に近いのかも…?

 

「そして僕の目を見て!スリル・ミー!」

 

ってレイが歌うんですけど。たしかどっかで。前半なのは確か。

 

さっきの流れから言うと、レイは彼と対等になりたかったんだなあ、と。

見つめ、同時に見つめられる、という構図で。

あと一番穏やかな形の愛とかになると、たぶんだけど存在として対等じゃないと生まれないよね。いやマジで何となくの感覚なんですけど。なんかそういう形で彼にも愛して欲しかったのかもな、と。

 

で、またちょっと引いてみると、この舞台2人しか出ないんですよ。

判事は声だけだし、家族は話にのぼるだけ、殺される子供は演技でいる様に見せる(彼すごい!!)。

 

じゃあ2人しかいない世界(ところで、舞台はレイの回想です。レイの回想に彼以外の人物が実体として存在しないのは結構注目していいよね。君以外存在しないし見えていないってか。)で、自分が客観的に存在することを確認する術は??

もう1人の他人からまなざしてもらうことなんじゃないかなあ、と思います。

見つめる、と違う言葉を使ったのは、なんていうか、たとえ盲目でも、他者に存在を何らかの方法で(ふれる、とかで)知覚してもらうことなんじゃないかな、なんて思ったり。

(レイ、「抱きしめて欲しい」とか「さあ壊してくれ!もっと!強く!お願い!」とかも叫んでいるし。ただ見つめるのが便利なのは、起きている間だったらほとんどいつでもできるという点かな。)

 

でも、それは、特に一番便利で常時できる「見つめてもらう」のはどうも彼の様子を見る限り無理っぽい。じゃあ次の段階としては、本当に物理的に2人きりになろう!!そしたら彼も僕をずっと見つめてくれるかも!!ってなる。じゃあどこがいいかな??刑務所とか割といいんじゃない??そうしたら四六時中見つめてもらえる!!幸せだ!!しくっても一緒に絞首刑で対等に死ねるじゃん!!最高!!

 

みたいな。

 

じゃあ捕まるように眼鏡を犯行現場にわざと落とそう!!

 

…なるほ…ど?

 

普通に考えたらええええええって感じですけど(判事?検事?だって、「故意に現場に証拠を残した」ってのが訳わかんねえ、的な質問してたし)、見つめてくれない彼に見つめてもらうことが、レイにとってスリル・ミーなことだったんだろうなと。文脈的に。

しかもそれは既成の価値観の越境から得られるスリルじゃない。自分がしっかり生きていることを(彼と言う自分の世界にいる唯一の他者の)まなざしを通じて確かめ続けていたい。その意味で、他者への依存度合いが低いってことで(彼は世間一般、レイは彼1人)より超人に近えかなと。

 

その達成の為の過程(殺人とか)については、別に、まあどうでもいい。捕まっても問題はない。

 

細かく書いているときりがないんですけれど、34年後のレイ、検察と会話しているようで絶妙に会話していないんですよね。

大学の先生と喋っていると、専門用語多すぎで、こいつ言ってんだ??とか、絶妙にかみ合わないことあるけどあれに近い。(おそらくどころではなく比喩が不適切)

 

だから「自由」の定義もレイと周囲だと違うんでしょうねたぶん。

釈放するね自由になれるぜレイ君、的な感じで(嘘ですこんなふざけた調子じゃないです)言われた時の「自由…じゆう…(眉をしかめながら「は…??何いってんのこいつ」)」的な顔好きだわあ…。

 

というかあんなに笑顔が気持ち悪いのに(褒めてる)レイが世間一般の「まとも」な訳はないわ。でも個人的な感覚だけど、レイの論理は結構好き。シンプルで。

 

てか、34年後のレイはコントロールした演技しているんですが、この場合は、みんながもうすでに全部知っているから、嘘の空間だけど、物語として本当のこと喋っているから演技してる感が出てくるという不思議…面白いなこれ。この原理。あと成河さんの切り替えの素晴らしさえぐいな…。声はまあできなくはないとしても、34年後の時、表情筋全体的に下げるとか何事…??重力まで操れるんですか…???

いや全部私の勘違いかもしれないけど。(これがほんとのスリル・ミー)

 

追記:ということで、上に書いたみたいに散々ぐるぐるした挙句に、Thrill Meに関しては「僕を(俺を)生か(イか)して」が、あえて日本語にするならこんな意味かな、という結論に個人的に達しました。信じて貰えないかもしれないけどギャグでもなんでもなく大真面目に考えた結果です。

永遠にすれ違ってろ(拍手)

普通じゃないけど普通を振る舞う人、普通なんだけど普通じゃなく振る舞いたい人、彼に見つめて欲しいレイ、みんなに認めてほしい彼、ってくると、もう何だかレイが不憫になってきます。頑張れたとえ無理でも私は応援するぞ。

 

さっきの「寝てるの見てれば」からの「ありがと」も、かわいらしくて笑っちゃうし、彼に対して「抱きしめて」とか言った割には「いい加減な気持ちじゃヤダ!」って(笑)。めんどくせえな(笑)。

ほほえましいというかわいらしいというかなんか、その程度の語彙力しかないんですけど、そんな感じ。頑張れレイ。

 

いやほんと、お互いがお互いの事に対して依存してんのか依存してないのかとか、愛してんのか愛してないのかとかは、あんまりわかんないんですけど、どっちもマジ究極的に自己愛にしかなっていないのが見え見えでこういう恋愛系に見せかけて…のやつは好き。

 

そういえば、なんかこのペアのテーマが「資本主義の病だそうで。(Twitterで知った)

 

えッどこが????

彼が大学変えたのって金銭的事情とかってこと??

金の話は出て来たけれどままある使い方だったし、何が病???

資本主義が当たり前すぎて身体に沁み込んでるから分からないんだが??

うわああ社会科目しっかりやっておくんだったあ…。

 

と落ち込みました。変な観客ですね。自覚はあるよ。

 

でも舞台からじゃなくて「資本主義の病」の方から考えるという一番アウトな逆算すると、資本主義の病ってまあたぶん、「満たされない欲望」ですよね…。たぶん。

(「必要なのはそんなことじゃない!」とかなんとか彼が叫んでますけど、じゃあどんなことですか?どうしてそれが必要なんですか??って聞いていくと、彼だけじゃなくたぶんほとんどの人が答えられないよね、とは思う。欲望の中身自体が空っぽなんだから、満たされるわけがない)

ほら、この2人なんか、お坊ちゃん風で顕著だけど、生命維持レベルでは、つまり欲求レベルでは必要なもの全部そろってんじゃないですか。

でもこのうえ未だ「なにか欲しい」「スリルが欲しい」…「あの人に認められたい」のがレイで、「あいつらより上だってことを証明したい」のが彼になるのかな。

 

不思議とこの構造って、「口コミで1番取りたい」「他社製品より優れていることを証明したい」ってのと似てるよね…。

 

ラカンとかしっかりやったら分かるのかなあ…欲望と資本主義…。

構造が似ているらしいんですよね…欲望と資本主義って…何か…聞くところによると、外側に価値判断を求めている部分らしいんですけど…あいきゃんのっとあんだーすたんど。

 

まあそれはおいておいて(オイ)。

 

実は、と言うほどでもなく、私、とかその辺関連が主軸になっている演劇とかって、めちゃくちゃにトップスピードでジェットコースター並で、あんまり早すぎて???マークが飛びまくって、最終的に「そういうもんか」とならざるを得ない感じ(『ロミジュリ』とか)じゃないと観られない・何が起きたか逆に理解できないことが多いんですが、ここまで綺麗にかみ合ってない、すれ違いが凄い、加えてそれを変なメリバとかにしないで、音楽のノリのままでたたっきる感じ良いです…好き…これなら観られる…。

 

いやほんと唐突なんですけど、私、修羅能が好きなんですよ…。能って、仏教とかの救いをとるともうどうしようもないぐらい救いがない、存在してはいるものの地獄みたいな感じのやつ多くて…何が言いたいかと言うと、あの、ぜひ私のために永遠にすれ違っててくれ…(ひどい)

できればもっとコミカルでもいいんだよ…??笑いの中で救われないって最高じゃない…??観る分には…(最低)

 

一番苦手なのはウィットで掛け合いする感じの恋愛劇です。あれは観ててイライラしてくる。くっつけそしてとっととヤってしまえ(性格)

 

演じてる人も演奏してる人も最高にヤバいけど、照明もかなりヤバい。

2人の声質(高音域・低音域はあるけど)の組み合わせが、すごくハマってて耳が心地よい感じ。あの、綺麗にハマっているわけじゃなくて、部分部分喧嘩してるのいいよね。すごーく微妙にズレた瞬間に音がギッってなるのいいよね。だれか分かって。

どっちもメロディー奪い合いながら歌っているみたいで楽しかったです。いいぞケンカップル(表現不適切)。

福士さんめちゃイケボだし、成河さんはたぶんあれ私より声高いね?あと重点おいた時に弦とかを引っかいたみたいな、短い息というか、発音時に舌が口腔内をはじく時に出る音というか、まあ詳しくないので喉か口腔内か知らないですけど、その辺から聞こえるのが面白くて好き(嫌いな人はアウトだろうけど)。福士さんが正統派な感じで真っ直ぐ安定したまま歌ってるので対比がすごい良き。

雑音入った声の使い分けも素敵だなあ。あとブレスなブレス。「すう」のと「はく」のって演技でめっちゃ有効なの改めて認識したわ。

 

成河さん出てれば大体外さない、がそろそろ私の中に出来上がりつつある気がする…。

 

ピアノは生演奏でとにかくすごい。なんであんな位置にいながら完璧に合わせられるんだ。

 

あとテンポよくかっこいい、しかもわりかしさわやかな曲調で、えぐい殺人計画内容語ったりするのやめようね大好き。

(ただなんかいわゆる子供っぽすぎるというか、ピュアすぎるというか、歯が浮くような…としか形容できない言葉がいっぱいあるので音楽で流してくれないと、うへえ…としちゃうのでミュージカルにしたのはマジ英断。素面のテンションで聞いたらスンッ( ˙꒳​˙ )ってなるよこれ。歌ってる時って「行動・物語進行の一時停止」で「感情・情念の爆発」だもんね…そりゃみんな真っ暗闇にして異常なテンションで観るわけだ…じゃないとついていけない…)(※個人の感想です)

 

それと照明。めっちゃピンポイントに顔だけに当てるときとかあるのに、あれどうなってんの??なんであんなにきれいに当たるの??高度過ぎない???

 

あと配信だったのにちゃんと音に方向性あって最高でした。クオリティ高。

 

書き残したこと

ひとしきり書いたかな、感はあるけど、手錠(だと思うんですけど)の表現が正直一番ぐっと来ました。

実際の手錠とかかけている訳じゃなくて、なんか教会でお祈りする時みたいに指組んでギューッと握りしめてるだけなんですけど。

それを釈放されましたー、でゆっくりほどく感じ。

何でか知らんけど、呆然と両手を見てるレイ。

34年前の所持品返してもらったと思ったら死んだはずの彼の幻想が現れるけど、暗転前に消えてく。

 

レイ1人残されて暗転。

 

なんか手錠と同時にいろんなものから、34年前のこととか、彼のこととかから解放されちゃったのかな、とか思いました。

でも解放されたくなかった(だって世界に2人しかいないのにその他者から解放されたら、どう考えてもある意味死ぬからね)から、祈るように握りしめていたし、なんなら死刑になって彼とか34年前のこととかとせめていっしょに死にたかったんかなあ、ぐらいのことは考え付いたけど、あとはよく分かんないです。受容力と読解力よ来い。

 

でもわかんないなりに苦手ジャンルでよく考えたと自分を褒めたい!(笑)。

というかもはや分かんない部分(観客が好きに解釈していい部分)が多すぎるのが魅力なの分かっててやってそうだからタチの悪い作品ですね!?(褒めてる)

 

まあでもそんなことグダグダ言う前に生で観てから感想書けって話だよね。

頼むから再演頼む…そしてもっとお願いしたいのはせめてチケット代8000円台まで下げて…安い席を作って…(学生の叫び)

 

『スリル・ミー』観て、おサイフ君がガタガタしだしたらあんまりにも可哀そうなんで、せめてもうちょい…頼む…。検察側の証人も…。

 

 

追記:ふと思ったんだけど

 

monsa-sm.hatenablog.com

 

なんか微妙にこれと書いてあること似てるな、と。自分の感想が。

これも「一線を越える話」だからかなあ?

もともとミュージカルそこまで得意じゃないんで(どうしても日本語の全部に母音がある音と西洋風の音楽のズレというか、なんかその辺が気になって気になってしまいには笑いそうになる。今回だと「眼鏡」が「めがね」になって「メ!」「ガ!」「ネ!」になってきて危なかった。)個人的には『ポルノグラフィ』の方が好きだけど、ゴリゴリの商業演劇で「資本主義の病」の指摘とかしているんだとしたらそれはそれで最大級の皮肉で好き…という…演劇って楽しくて面白いね…